洋上風力エネルギー市場レポートを発表、2033年までに30GWの導入を見込む

(米国)

ニューヨーク発

2024年07月17日

アメリカン・クリーン・パワー協会(ACP)は7月9日、洋上風力エネルギー市場レポートを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

本レポートによれば、2024年6月時点で米国内務省によりリースが認められている37プロジェクトが順次稼働することなどにより、2030年までに14ギガワット(GW)、2033年までに30GW、2035年までに40GW、最終的には約2,200万世帯分にあたる約56GWの電力供給が可能となると見込んでいる。なお、バイデン政権は洋上風力発電の導入量について、2030年までに30GWという目標を掲げているが(2021年3月31日記事参照)、今回の発表では、この目標の達成時期が3年程度後ろ倒しで実現する予測になっている。

また、こうした洋上風力発電の導入に伴い、2030年までに5万6,000人の雇用創出と650億ドルの投資促進が見込まれるとして、プロジェクトの推進がもたらす経済的な効果も試算されている。中でも投資に関しては、上記のプロジェクト推進による直接的な投資促進効果のほか、造船や港湾など関連するサプライチェーンへの波及効果があるとしており、こうした周辺分野での投資については2023年だけで90億ドル超の投資がおこなわれたとしている。2024年後半に予定されている中部大西洋、オレゴン州、メーン湾、メキシコ湾での4つのリース区域の入札が実現すれば、さらに20GW以上の伸びが期待できるという。

(加藤翔一)

(米国)

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