タイ中銀、政策金利を2.5%に維持、4会合連続
(タイ)
バンコク発
2024年06月26日
タイ中央銀行(BOT)は6月12日、金融政策委員会を開催し、政策金利を現行の2.5%に維持することを決定した。
同委員会は現在の政策金利について、長期的な経済成長や安定したマクロ金融に整合性があるとし、賛成6、反対1で、2.5%の政策金利の維持を決めた。BOTは2022年8月以降、政策金利を段階的に引き上げ、2023年9月に2.5%に引き上げてから、4会合連続で金利を維持している。反対した1人は、タイ経済の成長が低迷する可能性や、債務者負担の一部軽減などを挙げ、0.25ポイント引き下げを主張した。
BOTはGDP成長率について、2024年は2.6%、2025年は3.0%と加速すると予測した。2024年の経済成長のプラス要因として、第1四半期(1~3月)の国内需要が予想よりも大きかったことや、観光業の回復が続いていること、第2四半期(4~6月)に公共支出が加速することの3点を挙げた。他方、輸出は徐々に回復するにとどまるとしている。
注目されるインフレについては、ヘッドラインインフレ率(総合インフレ率)を2024年は0.6%、2025年は1.3%と予測。コアインフレ率については、2024年を0.5%(前回0.6%から下方修正)、2025年を0.9%と見込んでいる。
(藤田豊)
(タイ)
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