東レ、先端素材分野に新たに5,000億ウォン投資
(韓国、日本)
ソウル発
2024年05月28日
韓国産業通商資源部と慶尚(キョンサン)北道、亀尾(クミ)市、東レ、同社の韓国現地法人の東レ尖端素材は5月22日、ソウルで先端素材生産施設の構築に関する投資協力覚書(MOU)を締結した。
今回のMOUは、2023年から2025年までに総額5,000億ウォン(約550億円、1ウォン=約0.11円)を投じ、炭素繊維(3,300トン増設)、アラミド繊維(3,000トン増設)などの生産施設を構築することを骨子としている。ちなみに、東レ尖端素材は、今回の増設が完了すると韓国内で炭素繊維8,000トン、アラミド繊維5,000トンの生産能力が確保でき、価格競争力・品質競争力の向上により世界市場でシェアが拡大できるとの見解を明らかにしている。
MOU締結式に参加した安徳根(アン・ドックン)産業通商資源部長官は「今回の投資は、電気自動車(EV)、二次電池、水素などの未来新産業分野に使われるコア素材の生産基盤を韓国内で確保し、サプライチェーン強化に寄与する」とした上で、「東レがグローバル通商ネットワークを保有している韓国をアジアの輸出拠点として活用する計画という点でも、非常に重要な意義がある」と高く評価した。なお、産業通商資源部は東レについて「1963年に韓国に進出して以来、累計で5兆ウォン以上を投資し、約4,000人を雇用創出に寄与した代表的な外資系企業」と紹介している。
(李海昌)
(韓国、日本)
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