2月の失業率は4.82%、4年ぶりに5%を下回る

(インドネシア)

ジャカルタ発

2024年05月16日

インドネシア中央統計庁(BPS)は5月6日、2024年2月時点の失業率が4.82%だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(注1)。2023年8月時点から0.50ポイント改善、2023年2月時点から0.63ポイント改善した(添付資料図参照)。5%を下回るのは2020年2月以来4年ぶりで、新型コロナウイルス禍以前の水準となった。

居住エリア別では、都市部の失業率が5.89%、非都市部の失業率が3.37%となった。前年同月比で、都市部と非都市部の失業率はそれぞれ1.22ポイント、0.05ポイント改善した。2023年8月と比較すると、都市部と非都市部の失業率はともに0.51ポイント改善した。

州別にみると、全国38州で最も失業率が高かったのはバンテン州(7.02%)、最も低かったのは山岳パプア州で1.18%だった。ジャカルタ首都特別州では6.03%で、前年同月比で1.58ポイント改善した。

2024年2月時点の生産年齢人口(注2)は2億1,400万人で、前年同月比で241万人増だった。そのうち、労働力人口は1億4,938万人で、非労働力人口(注3)は6,462万人だ。労働力人口の内訳は、就業者1億4,218万人、失業者720万人だった。

産業別で最も多くの就業者数を抱えるのは農林水産業(28.64%)だった。商業(19.05%)、製造業(13.28%)も割合が高かった(添付資料表参照)。

スリ・ムルヤニ・インドラワティ財務相は「インドネシアの堅調な経済成長により、失業率を低下させることができた。今後、経済の安定を維持、経済成長ならびに雇用創出を加速するため、国家予算を最適化していく」と述べた(「アンタラ」5月6日)。

(注1)BPSは、毎年2月と8月の年2回、失業率を発表している。

(注2)BPSは、生産年齢人口を15歳以上の全ての人口と定義している。

(注3)BPSは、「まだ学校に通っている、家事手伝いをしている、または個人的な活動以外の活動を行っている労働年齢(15歳以上)の人々」と定義している。年金受給者や、高齢者、障害を持つ人々などが含まれる。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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