3月の財貿易黒字は50億2,400万豪ドル

オーストラリア統計局（ABS）は5月2日、2024年3月の財の貿易収支（国際収支ベース、注1）を公表した。輸出は、449億1,100万オーストラリア・ドル（約4兆5,809億円、豪ドル、1豪ドル＝約102円）（前月比0.1％増、注1）、輸入は398億8,700万豪ドル（同4.2％増）となった。財貿易収支は、50億2,400万豪ドルの黒字で、黒字幅は前月から15億6,700万豪ドル縮小した。

2024年第1四半期（1～3月）（注2）の貿易をみると、財の輸出（非貨幣用金を含む）は、前期比0.9％減の1,360億9,900万豪ドルだった（添付資料表1参照）。品目別にみると、非農産品は2.0％減少した。特に、鉄鉱石・鉱物（8.8％減）が大幅に減少した。一方、ガスなどの燃料（10.7％増）のほか、輸送機器（13.5％増）は増加した。これに対して、農産品では、穀物（2.5％減）が減少したが、オーストラリアの主要産品である肉・肉調製品（13.3％増）は２桁の伸びとなり、農産品全体では0.6％増加した。

財の輸入は、前期比6.0％増の1,147億9,500万豪ドルだった（添付資料表2参照）。品目別にみると、消費財（10.0％増）、資本財（5.8％増）、中間財・その他（3.6％増）と全ての品目分類で増加した。消費財では、衣類・履物（13.7％増）、家電製品（13.3％増）、自動車（7.7％増）、食品・飲料（7.7％増）などが増加した。資本財では、通信機械（11.0％増）が2桁の伸びとなった。一方で、民間航空機・関連機器は14.0％減少した。中間財・その他では、オーストラリアの最大の輸入品目である燃料・潤滑油（3.3％減）、輸送機械部品（2.4％減）が減少した。

（注1）貿易金額は全て季節調整済みの数字。

（注2）各期の3カ月分の月次統計（季節調整値）を足し上げ、四半期のデータとした。

（青島春枝）