首都移転に向け、ジャカルタ特別州法案が可決

(インドネシア)

ジャカルタ発

2024年04月10日

インドネシア国会は3月28日、ジャカルタ特別州法案PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を可決した。同法案は12章73条で構成され、東カリマンタン州東部で整備中の新首都「ヌサンタラ」への首都移転に伴い、これまで「首都特別地域(DKI)」だったジャカルタの都市区分を「ジャカルタ特別地域(DKJ)」に変更することなどを規定した。

同法案により、ジャカルタとその周辺地域による「都市圏地域」が規定され、都市圏地域議会が設立される。議長と議員の任命方法については、大統領令で規定するとした。都市圏地域は、ジャカルタのほか、ボゴール県・市、タンゲラン県・市、ブカシ県・市、チアンジュール県、デポック市、南タンゲラン市から構成される。インドネシア青年起業家協会(BPP HIPMI)中央管理委員会の事務総長のアンガウィラ氏は「輸送管理、廃棄物管理、水資源管理など地域間で関連する規則の整備・調整を、より効率化できる。また、インドネシアが発展するうえで、首都移転後もジャカルタは重要な役割を果たすだろう」と述べた(「リプタン6」3月20日)。

10月20日の大統領就任式、新首都「ヌサンタラ」で実施

ヌサンタラでは首都移転に向け、大統領宮殿や各省庁の開発が進んでいる。インドネシアのバスキ・ハディムルジョノ公共事業・国民住宅相は4月2日、10月20日に予定されている新大統領就任式を同地で実施する計画を明らかにした(「CNBCインドネシア」4月3日)。2月14日の大統領選挙で当選したプラボウォ・スビアント氏(2024年3月26日記事参照)がジャカルタ以外で就任式を行う初の大統領となる見通しだ。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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