中東最大級のコミコン、日本から著名人を多数招待

(アラブ首長国連邦、日本、中東)

ドバイ発

2024年04月02日

中東最大級のポップカルチャーイベント「中東フィルム・コミックコンベンション(Middle East Film & Comic Con、MEFCC)」が2月9~2月11日、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開催された。MEFCCはアニメ、映画、コミック、ゲームなどのポップカルチャーファン向けのイベント。3月28日の主催者発表によると、約400社が出展し、約3万8,000人が来場した。

会場中央ではUAEのトイメーカーのコミケイブや、ホビーショップのザ・リトルシングスなどが大型ブースを出展し、壽屋やセガ、バンダイナムコグループなど日本アニメキャラクターのフィギュアを販売した。日本企業は紀伊國屋書店やバンダイナムコなどが出展し、バンダイナムコは「鉄拳8」の特設ブースを設置して、多くのゲームファンを集めた。

MEFCCにはUAEだけでなく、イランやオマーン、カタール、クウェート、サウジアラビアなどの中東諸国や、現地在住のインドやフィリピン国籍の来場者も多く見られた。来場者は若者が多く、35歳以下が全体の76%を占めた。来場者の性別は男性54%、女性46%だった。

写真 MEFCCの会場(ジェトロ撮影)

MEFCCの会場(ジェトロ撮影)

写真 場外ステージ(ジェトロ撮影)

場外ステージ(ジェトロ撮影)

同イベントにはゲストとして、ネットフリックスで配信中の実写版「ONE PIECE」でルフィ役を演じたイニャキ・ゴドイ氏や、サンジ役のタズ・スカイラー氏らが招待された。日本からは、高橋陽一氏(漫画家)、速水奨氏(声優)、古谷徹氏(声優)が招待され、ファンとの写真撮影やサイン会に応じた。場外ステージではアニメ「デジタルモンスター」の主題歌を歌う宮崎歩氏がライブパフォーマンスを行い、日本語の歌で会場を盛り上げた。

写真 スペーストゥーンとジェトロの共同出展ブース(ジェトロ撮影)

スペーストゥーンとジェトロの共同出展ブース(ジェトロ撮影)

ジェトロは中東のアニメ動画配信事業者スペーストゥーン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと共同出展し、同社のストリーミングプラットフォーム「Spacetoon Go」で実施している日本アニメ特集サイト「Japan Anime Street」を現地アニメファンに向けて広報した。ブースでは、同プラットフォームで配信中の「名探偵コナン」や「HUNTER×HUNTER」などの作品を来場者に紹介し、3日間で約3,000人が来場した。「Spacetoon Go」は日本アニメのアラビア語吹替版を多数配信しており、来場者からは「アラビア語の吹き替えで日本のアニメが見られるという点が画期的だ」との声が聞かれた。「Spacetoon Go」の担当者は「アラビア語圏のアニメファンと交流ができ、新規登録者を多数獲得できた」と手応えを語った。

次回のMEFCCは2025年4月にアブダビで開催予定。

(伊藤優一、吉村優美子)

(アラブ首長国連邦、日本、中東)

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