ミュンヘンの高級食料品店ケーファーで日本産水産品をPR

(ドイツ)

ベルリン発

2024年04月08日

ジェトロは3月15~16日、ドイツ・ミュンヘンにおいて現地消費者向けに日本産ホタテの認知度向上と購入促進を目的とした試食イベントを、高級食料品店として知名度が高い「Käfer(ケーファー)」で開催した(注1)。欧州全域での日本産水産品の販路拡大を目指すもの。オランダの日本産海産物の輸入事業者Hokkai Suisan外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます提供のホタテを生食用としてスライスし、酢みそやしそで味付けした和風のメニューと、ミュンヘン市内に複数店舗レストランを展開するケーファーのシェフが創作した2種類の洋風メニューとカツオのたたきを提供した。

ジェトロはこれまでもケーファーと協力し、日本政府観光局(JNTO)フランクフルト事務所との協業により同社ECサイト上で日本製品をまとめたページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを運営、また2023年4月のG7長野県軽井沢外相会合外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは政府広報展示の一環としてケーファーとの同取り組みをバナーで紹介している。今回、在ミュンヘン日本総領事館や日独産業協会(DJW)、「Japan Street」(注2)登録の在ミュンヘンの日本酒バイヤーJsakeや居酒屋NANAMIなどで構成される日本酒愛好団体「サケ・ラバーズ・ミュンヘン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」など、日本と関わりのある団体と連携し、各団体のSNSで本イベントを周知した。また現場ではJNTOの観光冊子も配布した。

試食した来場者は、ホタテを生(刺し身)で食べた経験がない人が多かったにもかかわらず、「生の風味とその香りに驚いた」「冷凍のホタテを解凍し刺し身で食べられることを知らなかった」「しそとホタテの相性が抜群」「初めての訪日を今年予定しており、日本に対する理解が深まった」「EC(電子商取引)サイトも使って購入を続けたい」など好意的な声が多数寄せられ、その場でケーファーが販売するホタテを購入する人だけでなく、イベント終了後も評判を聞き、購入する人がいた。

今回のイベントでは、水産品輸出につなげることを目的として、サケ・ラバーズ・ミュンヘン協力のもと、ホタテ料理と日本酒のペアリングを紹介した。同団体は、ドイツにおける日本酒の浸透度を高めるためセミナーや利き酒イベントなどを開催している。東北や北陸地域支援のため、ケーファーが取り扱う勝山酒造(宮城県)の「勝山 献」、出羽桜酒造(山形県)の「出羽桜 一路」、桝田酒造店(富山県)の「満寿泉 純米大吟醸」と3種類のホタテ料理の相性を同団体代表者が説明。同団体は「来場者の非常にポジティブな反応に驚いた」「来場者はホタテと日本酒のペアリングを高く評判した」とコメントした。

写真 SNSも活用して、試食をPR(ケーファー提供)

SNSも活用して、試食をPR(ケーファー提供)

写真 ホタテ料理と日本酒とのペアリングを実施(ジェトロ撮影)

ホタテ料理と日本酒とのペアリングを実施(ジェトロ撮影)

(注1)ミュンヘン市内やミュンヘン国際空港のほか、首都ベルリンに立地するドイツ連邦政府の国会議事堂の屋上にもレストランを有する。

(注2)ジェトロが招待した海外バイヤー(海外に販路を持つ国内のバイヤーを含む)専用のB to Bのオンラインカタログサイト。

(クラウディア・フェンデル、小飼志保、小菅宏幸)

(ドイツ)

ビジネス短信 db32f85e87959fc4