1~3月の自動車販売台数は2019年以来の高水準

(中国)

上海発

2024年04月17日

中国自動車工業協会(CAAM)が4月10日に発表した3月の自動車販売台数は前年同月比9.9%増の269万4,000台だった。新規車種の発売や展示会、各地方政府が打ち出した販売促進政策による効果もあり、2月のマイナスからプラス成長に転じた(2024年3月14日記事参照)。うち国内販売台数は同5.1%増の219万3,000台、輸出台数は同37.9%増の50万2,000台だった。

販売台数の内訳は、乗用車が223万6,000台(前年同月比10.9%増)、商用車が45万8,000台(5.6%増)だった。新エネルギー車は88万3,000台(35.3%増)で、自動車販売台数全体に占める割合は32.8%と、引き続き高い割合を占めた。

1~3月の累計販売台数は672万台(前年同期比10.6%増)で、第1四半期(1~3月)単独の販売台数では2019年以来の最高を記録した。うち国内販売台数は同6.2%増の539万6,000台、輸出台数は同33.2%増の132万4,000台となった。

1~3月の乗用車販売台数は前年同期比10.7%増の568万7,000台で、うち中国ブランドが339万2,000台(26.4%増)と全体の59.6%を占めた。外資系ブランドのシェアでは、ドイツ系17.1%、日系12.7%、米国系7.5%で、中国ブランドが2023通年との比較では3.6ポイント伸ばした一方、日系は1.7ポイント落とした。

1~3月の新エネルギー車販売台数は209万台(31.8%増)で、自動車販売台数全体に占める割合は31.1%だった。うちバッテリー式電気自動車(BEV)が130万5,000台(13.3%増)、プラグインハイブリッド車(PHEV)が78万4,000台(81.2増)、燃料電池車(FCV)が1,000台(14.7増)だった。

1~3月の累計輸出台数は132万4,000台(前年同期比33.2%増)となった。うちガソリン車は101万7,000台(36.3%増)、新エネルギー車は30万7,000台(23.8%増)だった。輸出台数の企業別では、奇瑞汽車(25万3,000台)、上海汽車(20万6,000台)、長安汽車(14万5,000台)の順だった(添付資料図参照)。

中国の充電施設状況

4月10日に北京で開催された中国自動車工業協会情報発表会で、中国電気自動車充電インフラ促進連盟の仝宗旗副秘書長は充電施設の整備状況を発表した。それによると、2024年1~3月の新設充電インフラは前年同期比13.2%増の71万6,000基、うち公共充電スタンドが13.8%増の18万3,000基、家庭用充電スタンドは13%増の53万3,000基だった。3月までに中国全体の充電インフラの累計設置台数は前年同期比59.4%増の931万2,000台に達したという。

(宋青青)

(中国)

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