輸入貨物現物検査扱いの対象品目を削減

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2024年04月15日

アルゼンチン経済省は4月4日、経済省決議154/2024号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますおよび経済省商業庁決議112/2024号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布した。同決議では、輸入貨物の検査基準(チャンネル)の対象を見直し、無作為による検査ではなく必ず現物検査を行う品目を削減するとしている。これにより、繊維製品などの輸入に係る時間短縮とコストの削減が見込まれる。

貨物を輸入する際に行われる貨物検査には「緑」「橙(だいだい)」「赤」の3つのチャンンネルが設けられており、緑に該当する貨物は検査なし、橙に該当するものは輸入内容に基づき提出した船積み書類などの検査、赤に該当するものは書類検査および現物検査が行われる。これまでは、アンチダンピング措置の対象物品、繊維製品、靴などは赤チャンネルで必ず現物検査が行われていた。経済省によると、具体的には、繊維製品は衣料品、糸、生地など、アンチダンピング措置の対象品は、魔法瓶、ラジエーター、ボイラー、エアコン、カトラリー、扇風機などだ。

経済省は今回、赤チャンネルの対象を見直し、上述の品目を対象から除外し、すべての品目を対象に無作為による検査を行うとしている。また、今回の措置により、コンテナ1個当たりの通関費用が1,200ドル削減されると試算している。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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