胡潤百富中国が2024グローバルユニコーンランキングを発表

(中国)

広州発

2024年04月15日

調査会社の上海胡潤百富投資管理諮詢は4月9日、広東省広州市で開催された中国広州国際投資年会で「2024グローバルユニコーンランキング」を発表した。

同ランキングによると、全世界のユニコーン企業(注)は合計1,460社で、約50カ国・地域に分布している。企業の属性(所属国・地域)をみると、1位が米国(701社)、2位は中国(340社)、3位はインド(74社)となった。2023年は全世界で180社の新規ユニコーン企業が誕生しており、そのうち米国は68社、中国は57社、インドは9社を占めた。

産業別にみると、フィンテックを筆頭に、ソフトウエアサービス、Eコマースが続き、これらがユニコーン企業の3大産業分野であることが明らかになった。米国のユニコーン企業はソフトウエアサービス、フィンテック、人工知能(AI)、ヘルステック業界への参入が多く、中国はAI、半導体、新エネルギー産業が多かった。

ユニコーン企業トップ10をみると、米国と中国でそれぞれ4社、オーストラリアとマルタでそれぞれ1社がランクインした。中国では、動画共有アプリTikTokを運営するバイトダンス(ByteDance)は依然として世界で最も評価額の大きいユニコーン企業で、1兆5,600億元(約32兆7,600億円、1元=約21円)の市場価値がある。米国航空宇宙企業のスペースX(SpaceX)は1兆2,800億元で2位、対話型AIの「ChatGPT」などの開発を手掛ける米国オープンAI(OpenAI)は7,100億元で3位となった。

なお、胡潤百富の胡潤董事長は「広州市には現在、ユニコーン企業が24社あり、イスラエルやカナダのユニコーン企業数に相当する。また、広東・香港・マカオグレートベイエリア全体で70社あり、インドのユニコーン企業数に相当する。これらは、同エリアにおけるスタートアップエコシステムの活況を呈している」とコメントした。

(注)胡潤百富の定義によると、2000年以降に創業し、評価額が10億ドル以上の非上場企業。

(汪涵芷)

(中国)

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