2023年度のインド乗用車販売、初の400万台超え

(インド)

ベンガルール発

2024年04月18日

インド自動車工業会(SIAM)は4月12日、2024年3月と2023年度(2023年4月~2024年3月)の自動車統計(出荷ベース)を発表した。2023年度の乗用車〔多目的車(UV)とバンを含む〕の国内販売台数は前年度比8.4%増の421万8,746台だった(添付資料表1参照)。初めて400万台を超え、前年度に続いて過去最多を更新した。

SIAMのビノド・アガルワル会長は「インドの自動車業界は(二輪車、三輪車を合わせて)2022年度比12.5%の成長を遂げた。特に乗用車部門は、国内販売420万台、輸出70万台を含む総販売台数は500万台に迫った」とコメントした。

3月単月の乗用車販売台数は前年同月比8.9%増の31万7,976台で、2カ月連続の1桁成長だった。なお、表1の単月の数字には含まれていないが、地場タタ・モーターズの乗用車販売台数を含めると、3月単月の乗用車販売台数は36万8,086台に上る(注)。タタを除く自動車販売全体(乗用車、二輪車、三輪車)では、前年同月比13.8%増の186万2,309台だった。

単月のメーカー別乗用車販売にみると(添付資料表2参照)、首位のマルチ・スズキは15万2,718台で、前年同月比15.0%増加した。トヨタ・キルロスカは同35.9%増の2万5,072台と好調が続く。なお、統計に含まれていないタタ・モーターズは、電気自動車(EV)を含めて同13.8%増の5万110台だった。5万2,997台の現代に次いで、3位相当につけたもようだ(同社発表)。

車種別にみると、前月と同じくスズキが上位を独占した。同社のコンパクトモデル(「スイフト」「ワゴンR」など計6万9,844台)は前年同月比2.8%減少したものの、引き続き首位につけた。2位~5位はUVが占めた。2位は同社コンパクトUV(「ブレッツァ」など計2万7,463台)で、前年同月比69.2%増、3位は同社UV(「グランド・ヴィターラ」など計2万6,120台)で、同36.9%増だった。マヒンドラ&マヒンドラのミニバン(「マラッゾ」など計2万1,813台)は同51.6%増と好調で、4位につけた。

3月単月の二輪車販売は前年同月比15.3%増の148万7,579台を記録した(添付資料表1、表3参照)。主要部門のオートバイは前年同月比20.1%増の98万100台だった(添付資料表1参照)。メーカー別にみると、2位のホンダが前年同月比81.3%増の35万8,151台だった。同社は2カ月連続で80%台の伸びを見せる好調ぶりだ。

(注)タタ・モーターズの販売台数は単月の乗用車販売台数のみ公開。自動車販売台数全体とセグメント別、メーカー別、車種別、二輪車、三輪車統計には含まれない。ただし、年度全体の販売台数はSIAMにも報告しており、年度の合計にはタタ・モーターズが含まれている。

(岩井澪佳)

(インド)

ビジネス短信 a1e96883d9ff0ade