ムンバイでコミコン開催、アニメ「鬼滅の刃」声優も登場

(インド、日本)

ムンバイ発

2024年04月26日

インド西部ムンバイで4月20~21日、「ムンバイ・コミコン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(Mumbai Comic Con)2024」が開催された。2011年からインドの主要都市でコミコン・インディアが主催し、ムンバイでは2023年に続いて2年連続の開催となった。今回はインドでアニメの配信事業を手掛けるソニーグループのクランチロールが主要スポンサーとなった。

会場ではアニメや漫画、映画、関連グッズのほか、ゲームソフトやゲーム端末を取り扱う企業など約180社がブースを出展し、多くの来場者がファン同士の交流やグッズの購入、ゲーム体験などを楽しんだ。日本からは、バンダイナムコグループが漫画やアニメのキャラクターグッズ、カプセルトイの販売、プラモデルの製作体験、音楽ゲーム体験などを実施したほか、富士フイルムがインスタントカメラ、ソニーグループはゲーム機やゲームソフトを紹介した。

イベント初日には、人気アニメ「鬼滅の刃」で主人公の竈門炭治郎を演じる声優の花江夏樹氏が特別ゲストとして登場。クランチロール社によると、同イベントに日本の声優が参加するのは初めてで、花江氏がステージに登壇すると、会場は熱狂的な歓声に包まれた。また、人気アニメソングのDJパフォーマンスで会場が大いに盛り上がる様子から、インドでもアニメソングの人気が広まりつつあることがうかがえた。

写真 会場のファンをわかせた花江夏樹氏(ジェトロ撮影)

会場のファンをわかせた花江夏樹氏(ジェトロ撮影)

インドでは「鬼滅の刃」「SPY×FAMILY」や、新海誠監督の作品をはじめとしたアニメや映画など、日本のコンテンツに対する人気が高まっており、新作アニメや映画の公開、グッズ販売への要望が高まっている。一方で、市場には模倣品や海賊版が大量に流通しており、消費者の正規品に対する意識も低いことから、知的財産権侵害も課題となっている。今後、日本企業がインドのコンテンツ市場を攻略していくには、正規に流通する作品やグッズの供給量を増やすことで需要に対応し、正規品を選べる環境を整えると同時に、知的財産権を適正に取り扱う業者や法律事務所をパートナーに選び、模倣品や海賊版などへの対策を推進していくことが重要となる。

写真 グッズ売り場の様子(ジェトロ撮影)

グッズ売り場の様子(ジェトロ撮影)

(丸山春花)

(インド、日本)

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