ルーマニア政府、韓国と原子力協力覚書を締結

(ルーマニア、韓国)

ブカレスト発

2024年04月30日

ルーマニアのエネルギー省は4月24日、クラウス・ヨハニス大統領の韓国公式訪問に合わせ、韓国と原子力分野の2国間協力に関する覚書(MOU)を締結したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。協力内容は原子力機器、安全装置、核燃料、小型モジュール炉(SMR)、放射性廃棄物管理などを含み、ヨハニス大統領と尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の立ち合いのもと署名された。

具体的な案件では、2023年6月に韓国水力原子力(KHNP)が受注したルーマニア南東部チェルナボダ原子力発電所での、欧州初となるトリチウム除去施設プロジェクトの成功に向けた支援や、同発電所1号機の改修と原子燃料サプライチェーンでの協力に言及した。また、報道によると、ヨハニス大統領や国営原子力企業ヌクレアエレクトリカ幹部らは斗山(トゥサン)重工業のSMR生産施設を訪問した(「ワールド・ニュークリア・ニュース」4月25日)。

両国政府が4月23日に発表した「両国間の戦略的パートナーシップ強化に向けた共同声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」では、軍事装備品の共同生産を通じた防衛産業分野の協力や、民間部門の連携を多様化し、特にインフラ、エネルギー、防衛分野の相互投資の増加や、両国の中小企業やデジタルを含むさまざまな分野のジョイントベンチャーの拡大を促進することによるサプライチェーンの強靭化などが盛り込まれた。

(高崎早和香)

(ルーマニア、韓国)

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