マクドナルド、中国初の太陽光発電・電力貯蔵一体化レストランをオープン

(中国)

広州発

2024年04月03日

マクドナルド中国は3月20日、グリーンビルディング認証「LEED」(注)の「ゼロカーボン」基準に基づいて設計・建造し、太陽光発電・電力貯蔵を一体化させた国内初の「ゼロカーボンレストラン」を広東省広州市に開店したと発表した。

具体的には、レストラン屋上に太陽光発電設備を設置することで、年間発電量約5万5,000キロワットを実現し、レストランのすべての照明用電力を供給する。また、電力貯蔵設備を通じて再生エネルギーの効率的な供給を実現し、エネルギー使用効率を高めるという。

マクドナルド中国の紹介によると、同社は2018年にLEED認証を導入し、グリーンレストランの設計、施工、運営に関する定量化基準の枠組みを構築してきた。同年9月、同社は中国初のLEED認証のグリーンレストランを河北省雄安新区に開店した。2022年9月には、「ゼロカーボンとゼロエネルギー」のダブルLEED認証を受けた世界初のゼロカーボンレストランを北京市に開店した。今回、広州市で新規開店させたレストランで初めて採用した「太陽光発電+電力貯蔵」方式は、飲食業界において再現性があり、かつ普及しやすい「ゼロカーボンモデル」という。2024年3月20日現在、同社は中国で既に2,700店以上のグリーンレストランを開設しており、これらすべての店舗でLEED認証を取得済みだ。これにより、年間平均8万トン以上の炭素排出量を削減でき、年間約800万本の植樹に相当するという。

なお、2月27日付「新京報」によると、米国グリーンビルディング協会(USGBC)は、2023年は全世界で6,000件超の新規プロジェクトがLEED認証を取得し、うち中国のプロジェクトが全体の約3分の1を占めていると明らかにした。USGBC北アジア地区の王婧副総裁は、「中国の『カーボンピークアウト・カーボンニュートラル』の推進と実行が、企業のESG(環境・社会・ガバナンス)に対する認識、グリーンサプライチェーンの新基準や注目度の向上につながり、近年、LEEDの中国での持続的な成長を促した」と述べた(「新京報」2月27日)。

(注)米国グリーンビルディング協会(USGBC)が開発・運営する、環境に配慮した建物に与えられる認証制度で、Leadership in Energy & Environmental Designの略。

(汪涵芷)

(中国)

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