エジプト、イランとイスラエルに自制を要請、米国とも協調

(エジプト、イラン、イスラエル、米国)

カイロ発

2024年04月16日

エジプト外務省は4月13日、イランによるイスラエルへの報復攻撃(2024年4月15日記事参照)に対して、「大きな懸念を表明し、最大限の自制を要求する」と発表した。イランとイスラエルの対立激化は、イスラエルによるガザ侵攻やその他の挑発的な軍事行動が地域紛争に拡大するというエジプト政府の従来の警告どおりの帰結とした。

また、エジプトのサーメハ・シュクリー外相は翌14日、イラン、イスラエルの外相とそれぞれ電話会談を行った。両国の対立激化は地域の安全保障に重大な脅威をもたらすとして、双方に挑発行為の自制を求め、地域の安定と市民の安全確保のために外交努力を行うように促した。シュクリー外相は同日に米国のアントニー・ブリンケン国務長官とも電話会談を行い、両国に対するエジプトの働きかけを説明するとともに、イランとイスラエルの間の緊張緩和に向けた米国との協調を確認した。

エジプトは一連の電話会談の中で、ガザでの停戦をあらためて呼びかけるとともに、エジプトとの国境地帯のラファでの軍事行動をはじめ、パレスチナ人を居住区から追い出すことを目的とした行動を断固拒否する姿勢を示した。

(塩川裕子)

(エジプト、イラン、イスラエル、米国)

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