アルゼンチン中銀、政策金利を70%に引き下げ

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2024年04月16日

アルゼンチン中央銀行は4月11日、政策金利を10ポイント引き下げ、70%と発表した。3月12日にそれまでの100%から80%に引き下げており、2カ月連続での引き下げとなった(添付資料図参照)。

中央銀行は声明の中で、政権発足後のここ数カ月で、インフレの減速、実質的なマネタリーベースの減少、外貨準備高の蓄積、公式為替レートと並行為替レート(ブルーレート)の乖離幅の大幅な縮小といった、マクロ経済に関する不確実性の後退を受け、政策金利の引き下げを含むいくつかの政策を実行すると発表した。

現地報道は、政策金利の引き下げは、インフレ率が金利を上回る状況において、中銀が抱える莫大(ばくだい)な有利子負債を徐々に削減するのに役立つ、政策金利の引き下げと同日に経済省が入札を行ったペソ建て国債の需要を高めるのに一役買った、とのエコノミストの声を伝えている。また、インフレ率の伸びが2023年12月以降、徐々に鈍化している動きを受け、今回の政策金利引き下げを予測する声は聞かれていたという。今後も物価の伸びが鈍化するとの見方から、政策金利の引き下げが続くともみられている。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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