EUとユーロ圏の第4四半期GDP成長率、前期比横ばいも、雇用は拡大

(EU、ユーロ圏)

ブリュッセル発

2024年03月14日

EU統計局(ユーロスタット)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは3月8日、2023年第4四半期(10~12月)のEU27カ国とユーロ圏20カ国の実質GDP成長率(季節調整済み)はともに前期比0.0%と発表した(添付資料表1、2参照)。

2023年通年のEUとユーロ圏の実質GDP成長率はともに前年比0.4%だった。

EUの第4四半期の実質GDP成長率(前期比)を需要項目別でみると、個人消費と政府消費支出は、前期の0.3%増、0.6%増から、それぞれ0.2%増(寄与度:0.1ポイント)、0.3%増(0.1ポイント)と伸びが縮小した。総固定資本形成は、前期の0.1%増から、0.8%増(0.2ポイント)となった。輸出と輸入は、それぞれ前期の1.1%減、1.6%減から、0.8%増、1.2%増といずれも拡大したものの、輸入が輸出を上回り、GDPを0.2ポイント押し下げた。

EUの第4四半期の実質GDP成長率(前期比)を国別でみると、加盟国間でばらつきがみられる(添付資料表2参照)。デンマーク(2.0%)、クロアチア(1.3%)、スロベニア(1.1%)の3カ国では1.0%以上の成長率となった。一方、アイルランド(マイナス3.4%)や、フィンランド、エストニア(いずれもマイナス0.7%)など7カ国でマイナス成長となった。ユーロ圏の主要4カ国では、スペイン(0.6%)、イタリア(0.2%)、フランス(0.1%)がプラス成長を維持したものの、ドイツ(マイナス0.3%)は前期の0.0%からマイナス成長に転じた。

2023年第4四半期のEUとユーロ圏の雇用者数の伸び率をみると、それぞれ前期比0.2%増、0.3%増だった(添付資料表3参照)。国別でみると、ルーマニア(1.5%増)とマルタ(1.4%増)で1.0%を超える増加となった。一方、ラトビア(1.0%減)やフィンランド(0.6%減)などの7カ国では雇用者数が減少した。

(大中登紀子)

(EU、ユーロ圏)

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