フィリピン政府、ブラジル農務省による食肉輸出施設衛生認定を受け入れ

(ブラジル、フィリピン)

サンパウロ発

2024年03月22日

ブラジル農務省(MAPA)は3月12日、フィリピン政府が同国向け食肉(牛肉、鶏肉、豚肉)輸出施設に関する衛生検査認証制度の同等性を認めたことを発表した。同認証は2024年2月28日から3年間有効となる。ブラジル動物性タンパク質協会(ABPA)によると、これまではフィリピン政府が個々の施設を対象に検査を行っていたが、今後の個別認定はMAPAに委ねられ、フィリピン政府はブラジルの衛生検査制度を全体として定期的に評価することとなる。

3月12日付MAPAの公式リリースによると、「(今回の許可は)ブラジルの衛生規制制度への高い信頼性を物語っている。今後ブラジルは(フィリピンの食肉輸入において)シェアを拡大し、ますますフィリピンの食料安全保障に貢献するだろう」と期待を示した。また、ABPAの市場担当ディレクターのルイス・ルア氏は、3月12日付ABPA公式サイトで「豚肉の輸出では、フィリピンはブラジルにとって最も成長している市場だ。鶏肉の輸出先としても成長率の高い国の1つ。今後、こうした市場への期待は大きい」と説明した。

フィリピンはブラジルの豚肉の輸出相手国として3位、鶏肉の輸出相手国として6位、そして牛肉の輸出相手国として8位を占める。ABPAによると、2023年には、ブラジルは12万6,000トンの豚肉、21万9,500トンの鶏肉をフィリピンに輸出した。また、ブラジル牛肉輸出業協会(ABIEC)によると、2023年には、ブラジルは5万6,222トンの牛肉をフィリピンに輸出した。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル、フィリピン)

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