2023年の港湾貨物取扱量、前年比9.0%減

(香港)

香港発

2024年03月14日

香港特別行政区政府統計処は3月4日、2023年(1~12月)の港湾貨物取扱量を前年比9.0%減の1億7,486万6,000トンと発表した。内訳をみると、香港に到着した入港貨物量は7.7%減の1億1,168万9,000トン(うち輸入2.7%減、積み替え12.9%減)、そのうち海上貨物(注1)は10.2%減の7,605万トン、河川貨物(注2)は2.1%減の3,563万8,000トンだった。また、香港から出発した出港貨物量は11.1%減の6,317万7,000トン(うち輸出9.1%減、積み替え11.6%減)、そのうち海上貨物は13.8%減の3,908万8,000トン、河川貨物は6.3%減の2,408万9,000トンだった。

2023年第4四半期(10~12月)の港湾貨物取扱量は、前年同期比8.8%減の4,383万9,000トンだった。内訳をみると(添付資料図参照)、香港に到着した入港貨物量は6.0%減の2,825万9,000トン(うち輸入0.8%増、積み替え13.2%減)、そのうち海上貨物は6.2%減の1,879万トン、河川貨物は5.7%減の946万9,000トンだった。また、香港から出発した出港貨物量は13.5%減の1,557万9,000トン(うち輸出9.7%減、積み替え14.6%減)、そのうち海上貨物は11.9%減の954万5,000トン、河川貨物は15.9%減の603万4,000トンだった。

同四半期の入港貨物のうち、最大の仕出し地の中国大陸は2.0%減(海上貨物7.4%増、河川貨物5.8%減)だったほか、ベトナム28.1%減、マレーシア14.4%減、日本22.8%減、台湾10.9%減となるなど、主要国・地域で軒並み2桁減だった。出港貨物では、最大の仕向け地の中国大陸が20.8%減(海上31.2%減、河川15.8%減)だったほか、韓国30.8%減、台湾17.5%減、米国27.7%減、日本15.2%減など、いずれも2桁減と大きく落ち込んだ。

品目別でみると、入港貨物で増加率が大きかったのは石油・石油製品・関連素材(15.7%増)や、石炭・コークス・練炭(11.2%増)、減少率が大きかったのは機械(15.4%減)や金属含有鉱石・金属スクラップ(13.7%減)だった。出港貨物では、合成樹脂・プラスチック材料(24.5%減)、主に食用とする動物・その製品(25.7%減)、金属含有鉱石・金属スクラップ(10.8%減)、石・砂・砂利(15.1%減)、機械(11.9%減)など、主要品目で軒並み2桁減だった。

第4四半期のコンテナ取扱量(空コンテナを含む)は前年同期比10.8%減の361万2,000TEU(1TEU=20フィートコンテナ換算)だった。内訳をみると、積載コンテナのうち、入港貨物は14.0%減の148万1,000TEU〔うち輸入40万4,000TEU(19.1%減)、積み替え107万7,000TEU(12.0%減)〕、出港貨物は10.4%減の131万2,000TEU〔うち輸出29万TEU(4.0%減)、積み替え102万1,000TEU(12.1%減)〕だった。空コンテナは4.9%減の81万9,000TEU〔うち到着40万6,000TEU(11.6%増)、出発41万3,000TEU(16.9%減)〕だった。

(注1)内陸水運の範囲を越えて航行する船舶により輸送される貨物。内陸水運とは、珠江、大鵬湾、マカオを含む香港付近の水域、香港付近の水域からアクセス可能な広東省、広西チワン族自治区のその他の内陸水路での輸送。

(注2)内陸水運の範囲内でのみ航行する船舶により輸送される貨物。

(山口雅史)

(香港)

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