政策金利を200ベーシスポイント引き上げ、24.75%に

(ナイジェリア)

ラゴス発

2024年03月28日

ナイジェリア中央銀行(CBN)は3月25~26日に金融政策委員会(MPC)を開催し、政策金利(MPR)を200ベーシスポイント引き上げ(bps:1%の100分の1)、24.75%とした。今回の引き上げは先月(2024年2月29日記事参照)に続き、2カ月連続となった。ヘッドラインインフレ率(前年比)は2月には31.70%と上昇し、特に食品は37.92%となるなど、インフレが進んでいる。MPCは今回の決定に当たり、現在のインフレ圧力とインフレ期待を固定化し、為替レートの安定を持続させる必要性に焦点を当てたという。

今回のMPCの決定では、ほかにもMPRを中心とした非対称コリドー(注)の幅について、これまで上限100、下限700のベーシスポイントとしていたのを、上限100、下限300へと調整した。預金準備率(CRR)は45.0%、 流動性比率を30%に据え置いた。その一方で、銀行システムの強化の観点から資本増強を求め、商業銀行の現金準備率を10%から14%に引き上げた。

次回のMPCは5月20日と21日に予定されている。

(注)中銀が金利と上限と下限を定め、その範囲内で金利が推移するようにする方法を「コリドーシステム」と呼ぶ。

(奥貴史)

(ナイジェリア)

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