グーグルがサンパウロ州に世界最大級のエンジニアリングセンターを設立へ

(ブラジル)

サンパウロ発

2024年02月27日

米国グーグルは2月21日、ブラジルのサンパウロ州政府と戦略的パートナーシップを締結し、サンパウロ市に所在する州技術研究局(IPT)の施設内に世界最大級のエンジニアリングセンターを設立する計画を発表した。グーグルは、2016年にミナスジェライス州ベロオリゾンテ市にエンジニアリングセンターを設立しており、ブラジル国内で2カ所目となる。

サンパウロ州政府は、2024年2月21日付の公式リリースで、同センターの目的をオンラインセキュリティーのための人工知能(AI)ソリューションの開発だと説明しており、2024年後半に着工し、2026年中の完成を目指す。IPTの公式サイトによれば、今回の新規投資は、グーグルが2022年に南米諸国を対象として発表していた12憶ドルの投資計画の一部とされており、州政府とのパートナーシップの締結がプロジェクトを大きく進展させたとしている。

サンパウロ州のタルシジオ・デ・フレイタス知事は、2月21日付州政府公式リリースで「この投資によってさまざまな機会が設けられ、人材育成訓練や雇用創出が可能となり、サンパウロではイノベーションや科学技術がますます発展していくに違いない」と述べた。また、グーグルのブラジル担当社長のファビオ・コエリョ氏は、同リリースの中で「グーグルはブラジルで長期的なビジネスモデルを構築している。検索エンジンを含めて全世界で10億人以上のユーザーを抱える9つのプラットフォームのすべてにおいて、ブラジルの市場は非常に重要だ」と強調した。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル)

ビジネス短信 d161df3735bb0390