韓国自動車部品メーカーのドゥウォン、米ジョージア州に製造施設新設を発表

(米国、韓国)

アトランタ発

2024年02月14日

米国ジョージア州のブライアン・ケンプ知事(共和党)は2月6日、韓国の自動車部品メーカーのドゥウォン・クライメイト・コントロール・アメリカ(注1)が同州キャンドラー郡メッター市に製造施設を新設すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。3,000万ドル以上の投資を行い、200人の新規雇用を創出する。

新施設は、「ジョージア州開発促進準備地域(GRAD)」として認定されているメッター・キャンドラー郡I-16工業団地に位置する。この施設では主に、電気自動車(EV)を含む自動車用空調システムを生産し、現代自動車や同州ウエストポイントに工場を持つ起亜に納入する予定だ。操業開始は2026年を見込んでいる。2023年9月には、韓国の自動車部品メーカーのDASコーポレーションが同州キャンドラー郡メッター市での投資を発表しており(2023年9月12日記事参照)、韓国の自動車部品メーカーによる同郡での投資が続いている。

ケンプ知事は「ジョージア州は、自動車製造業における全国的なリーダーとして成長し、ジョージア州の隅々まで地域社会に利益をもたらし続けている。2023会計年度だけでも、新たに創出された雇用の82%と200億ドル以上の投資は、アトランタ都市圏外の地域社会にもたらされた」と述べた。また、ドゥウォン・クライメイト・コントロール・アメリカのキ・チュン・ソン最高経営責任者(CEO)は、「ドゥウォン・グループの米国における最初の自動車用空調システム生産工場としての地位を確立するため、重要な投資だ」「当社は、その技術的専門知識と業界経験が、地域社会の成長に重要な役割を果たすと確信している」と述べた。

EV市場が成長を続ける中、ジョージア州はサプライチェーン全体の誘致を目指し、2018年以降、257億ドル以上の投資と3万200人以上の雇用を創出した。2023会計年度には、自動車産業における雇用創出が2021年度比で4.2倍に増加し、ジョージア州のモビリティOEM(完成車メーカー)が誘致したサプライヤーにより、2023年度には州全体で20億ドル超が投資された。

(注1)韓国に本社を置く、自動車用空調システムの専門メーカーのドゥウォン・グループのグループ会社。同グループは、韓国に4つの生産工場、技術研究所を持つほか、韓国外にも13の生産施設を有している。2024年2月時点で3,125人を超える従業員を擁し、2023年度には19億ドルを超える売上高を達成している。自動車用空調システムの専門メーカーとして、EV、ハイブリッド車、内燃機関車を含むあらゆるタイプの自動車用空調システムを開発・生産する高度な技術力を有している。

(横山華子)

(米国、韓国)

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