広汽日野、広州汽車集団の主導で事業運営へ

(中国)

広州発

2024年02月05日

中国の広州汽車集団は1月24日、取締役会で「広汽日野の株式調整に関する議案」を審議、採択したことを発表した。

公告によると、新エネルギー車の急速な発展に対応し、広汽日野汽車の新エネルギー商用車への戦略的転換を実現するため、各株主が協議の上、広汽日野汽車の株式数の調整を行う。広州汽車集団、広州氢雲新能源科技投資(広汽日野の経営陣と中核中堅社員が設立したパートナー企業)がそれぞれ2,969万900元(約5億9,381万円、1元=約20円)、407万3,900元の金額で日野自動車が保有する広汽日野汽車の39.72%、5.45%の株式を引き受ける。株式譲渡後に、広州汽車集団、日野自動車、広州氢雲新能源科技投資がそれぞれ89.72%、4.83%、5.45%の株式を保有する。同時に、3者が株式譲渡後の持ち株比率に応じて6億9,906万5,200元を増資し、うち、日野自動車が譲渡所得の3,376万4,800元を増資する。

広汽日野汽車は広州汽車集団が50%、日野自動車が50%の出資比率で、2007年11月に共同設立した企業。主な事業内容は、商用車およびそのシャーシの研究開発、生産、販売とアフターサービスを行い、トラック類とバス類の生産資格を持っている。

広州汽車集団の1月24日付の発表によると、今回の株式調整後、広汽グループが広汽日野の筆頭株主となり、広汽日野汽車の後続経営を主導する。今後、電気自動車(EV)、燃料電池自動車(FCEV)を中心に、新エネルギー事業に参入し、2025年までに大型トラックの販売台数が5,000台超、軽商用車製品を導入後、20万台超の生産・販売規模を目指すという。

なお、広州汽車集団の情報によると、広汽日野汽車の生産・販売実績は、2020年の生産は3,190台、販売が3,005台だったが、2021年以降の状況は公開されていない。

(汪涵芷)

(中国)

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