腐敗認識指数ランキング、サブサハラ・アフリカではセーシェルが最もクリーン

(アフリカ、セーシェル、カーボベルデ、ボツワナ)

調査部中東アフリカ課

2024年02月15日

世界各国の腐敗や汚職を監視する国際的なNGO「トランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International:TI)」は1月30日、「2023年度腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index:CPI)ランキング外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。同報告では、賄賂や公権力の乱用、公的サービス分野での縁故主義、利益相反防止・情報開示などに向けた法制度の有無などの基準に基づき、各国の公的部門の腐敗度について、0(極めて腐敗している)から100(極めてクリーン)までで指数化し、その順位を示している。

サブサハラ・アフリカでは、セーシェルが世界の対象国180カ国中20位で、汚職などが少なく最もクリーンとの結果になり、カーボベルデ(30位)とボツワナ(39位)が続いた。サブサハラ・アフリカの中で上位10カ国は次のとおり(かっこ内は前年からの変動)。

  • 20位:セーシェル(3ランク上昇)
  • 30位:カーボベルデ(5ランク上昇)
  • 39位:ボツワナ(4ランク低下)
  • 49位:ルワンダ(5ランク上昇)
  • 55位:モーリシャス(2ランク上昇)
  • 59位:ナミビア(同順位)
  • 67位:サントメプリンシペ(2ランク低下)
  • 70位:ベナン(2ランク上昇)
  • 70位:ガーナ(2ランク上昇)
  • 70位:セネガル(2ランク上昇)

同報告によると、幾つかの国では大幅な改善が見られたものの、ほとんどの国で停滞となったという。大幅な改善が見られた国としては、セーシェル(2015年から16ランク上昇)、タンザニア(87位、2015年から10ランク上昇)、コートジボワール(87位、2015年から8ランク上昇)、アンゴラ(121位、2018年から14ランク上昇)などが挙げられる。

サブサハラ・アフリカで経済規模の大きい国の腐敗認識指数の順位をみると、南アフリカ共和国83位、エチオピア98位、ケニア126位、ナイジェリア145位だった。また、北アフリカでは、モロッコ97位、エジプト108位、アルジェリア104位だった(2024年2月14日記事参照)。

なお、首位はデンマーク、日本は16位だった。

(井澤壌士)

(アフリカ、セーシェル、カーボベルデ、ボツワナ)

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