憲法裁判所、前進党の不敬罪改正を求める選挙活動に違憲判決

(タイ)

バンコク発

2024年02月06日

タイの憲法裁判所PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は1月31日、前進党が刑法112条(不敬罪)の改正を求めて選挙活動を行ったことが立憲君主制を覆す試みとして、違憲判決を出した。憲法裁はピタ・リムジャラーンラット氏と前進党に対して、直ちにいかなる表現によっても刑法112条の改正を求めることを中止するよう命じた。

同日付のBBCニュースによると、この判決により、前進党は解散に追い込まれる可能性があるという。市民などから選挙管理委員会(EC)に調査を求める請願書が提出された場合、ECが憲法裁に申し立てを行うとみられる。場合によっては、憲法裁が同党を解散し、幹部が選挙に立候補することを10年間禁止する可能性がある。また、もし国家反汚職委員会(NACC)にも請願書が提出され、NACCが同党の行為を倫理基準違反と見なせば、最高裁判所は不敬罪改正法案を提出した同党の44人(ピタ氏を含む)の国会議員を終身政治参加禁止にする可能性もあるという。

地元報道によると、2月1日現在、前進党の解散を憲法裁に求める請願書が政治活動家からECに提出されているという。

(ピンラウィー・シリサップ、藤田豊)

(タイ)

ビジネス短信 8750a3b29e4ce922