サウジアラビア、2023年GDP成長率はマイナス0.9%に

(サウジアラビア)

リヤド発

2024年02月05日

サウジアラビア総合統計庁は1月31日、2023年の実質GDP成長率(速報値)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)がマイナス0.9%だったと発表した。新型コロナウイルス感染症の収束に伴い経済が回復し、2021年と2022年は連続してプラス成長を遂げていたが、2023年は原油価格の下落と原油自主減産(2023年10月5日記事参照)などが大きく影響し、マイナス成長となった。

分野別にみると、非石油部門と政府サービス部門がそれぞれ4.6%、2.1%とプラス成長だったが、石油部門はマイナス9.2%で、全体ではマイナス成長となった。また、2023年第4四半期(10~12月)の季節調整値(前期比)の成長率をみると全体で0.4%になった。非石油部門と政府サービス部門がそれぞれ2.6%、1.1%の成長を記録する一方、石油部門がマイナス2.7%だった。

IMF最新の「世界経済見通し(2024年1月30日付)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、2024年のサウジアラビア経済の成長率は2.7%と予測、石油生産の減少により景気回復が鈍化すると見込んでいるが、非石油部門の拡大は「堅調」を維持すると予想している。

(林憲忠)

(サウジアラビア)

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