GM、北米市場でプラグインハイブリッド技術の再導入を示唆

(米国)

シカゴ発

2024年02月07日

米国のゼネラルモーターズ(GM)のメアリー・バーラ会長兼最高経営責任者(CEO)は1月30日、投資家向けのカンファレンスコール外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、北米でのプラグインハイブリッド技術の再導入を示唆した。同技術を導入する車種や具体的な時期は示されなかった。GMは2019年初めにプラグインハイブリッド車「ボルト」の生産を終了して以降、電気自動車(EV)搭載用のバッテリー製造への大型投資や多様な車種でのEVモデルの開発など、EV化にかじを切る戦略を取ってきたことから、今回の発表は重要な戦略転換とみられている。

バーラ会長兼CEOはプラグインハイブリッド技術の再導入に関し、「GMは2035年までに乗用車からの二酸化炭素(CO2)排出をゼロにすることを約束しているが、その間、戦略的セグメントにプラグイン技術を導入することによって、連邦政府が充電インフラの整備を進める中、環境面でのメリットをもたらすことができる」とし、「今後さらに厳しくなる燃費と排ガスの規制を順守するためにも、プラグイン技術を導入するタイミングを見計らっている」と述べた。一方、同氏は「(北米での)EVの成長速度が鈍化し、不確実性が生じているのは事実」とも述べている。

なお、GMは2022年から2024年前半までに40万台のEV生産を目標としていたが、同社の期待よりも需要が伸びなかったため、2023年10月にはその目標を取り下げている(「ニューヨーク・タイムズ」電子版1月30日)。

(星野香織)

(米国)

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