カナダのシグマ、ブラジルのリチウム鉱床の監査結果発表、資源量は27%増加

(ブラジル、カナダ)

サンパウロ発

2024年02月06日

カナダに本社を置く鉱山会社シグマ・リチウムは1月31日、ブラジルのミナスジェライス州のバレ・ド・ジェキチニョニャ地域で所有するリチウム鉱床に関し、最新の監査結果を発表した。これによると、推定鉱物資源量は約1億900万トンと推定し、2023年1月に公表した結果より27%多い。シグマ・リチウムは当該地域で産業用リチウム選鉱・採掘複合施設(グロタ・ド・シリロ・プロジェクト)を稼働させており、バッテリー用リチウム精鉱を生産している。

同社の発表によると、現在稼働中の産業用リチウム選鉱・採掘複合施設の規模は世界第4位となる。投資規模を今後拡大して事業を進行するにつれて、推定鉱物資源量が1億5,000万トンに上方修正される可能性があるとしている。

現在、同社のリチウム精鉱の生産能力は27万トン、炭酸リチウム換算(LCE)で3万6,700トンとなっている。予測では、プロジェクトの投資フェーズを進めることで、年間76万6,000トンの精鉱、またはLCEで10万4,200トンに達する予定となっている。

シグマ・リチウムのアナ・カブラル・ガードナー最高経営責任者(CEO)は2月2日付現地紙「バロール」のインタビューで、2023年は供給過剰によってリチウム価格が下落したことでリチウム産業にとって資金調達が困難となり、ビジネス拡大を実施するために鉱床の長期的な生産性を証明する必要があったと説明。同CEOは、今回の監査結果でそれが証明され、「ブラジルでリチウム精製を壮大な規模で展開できることについて、もう疑いの余地はない」と述べた。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル、カナダ)

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