中国進出の韓国企業の景況感、第4四半期も「悪い」が優勢

(韓国)

ソウル発

2024年01月24日

韓国産業研究院(KIET)と大韓商工会議所北京事務所、中国韓国商会は1月17日、「中国進出韓国企業の景気実態調査-2023年第4四半期(10~12月)の現況と、2024年第1四半期(1~3月)の展望」を発表した(注1、2023年11月2記事参照)。

発表によると、第4四半期の景況感BSI(Business Survey Index、注2)は84で、2021年第4四半期以来の最も高い数値となった(添付資料表1参照)。しかし、依然として基準値の100を下回っており、「悪い」と回答した企業の方が多かった。企業規模別では、大手企業の景況感BSIが106、中小企業が80だった。業種別では、自動車が同113と、100を上回った。一方、売上高BSIの全業種平均は94で、前期に続き90を超える結果だった(添付資料表2参照)。企業規模別では、大手企業の売上高BSIが113、中小企業が90、業種別では、自動車が119、金属・機械が113、流通業が100と、100以上になった。2024年第1四半期の展望では、景況感BSIが99、売上高BSIが101だった。

経営上の問題点については、「現地需要の不振」と回答した企業が35.0%と最も高く、「輸出の不振」(16.6%)、「競争の激化」(16.1%)」、「人材難/人件費上昇」(8.8%)が続いた(添付資料表3参照)。

(注1)調査期間は2023年11月23日~12月20日、回答企業数は217社。回答企業の業種別割合は、電気・電子15.7%、自動車14.3%、金属・機械13.8%、化学13.8%、繊維・衣類13.8%、その他製造業13.8%、流通業14.7%。企業規模別割合は、大手企業14.7%、中小企業85.3%。

(注2)BSIは景況判断指数。当該アンケート調査は「良い/増加」「普通/不変」「悪い/減少」の3つの回答で構成しており、「良い/増加」から「悪い/減少」の回答企業数を引いた数を回答企業数で割り、それに100を掛けてから100を足した数でBSIを算出している。指数が100を超えた場合、「良い/増加」の回答が多いこと、100未満ならばその反対を意味している。

(李海昌)

(韓国)

ビジネス短信 f6ae6ff1b056f0ea