遼寧省の2023年GRP成長率は中国全体GDPを0.1ポイント上回る

(中国)

大連発

2024年01月30日

中国の遼寧省統計局の発表(注1)によると、2023年の域内総生産(GRP)は、前年比5.3%増の3兆209億4,000万元(約60兆4,188億円、1元=約20円)となった(添付資料表参照)。中国全体のGDP成長率5.2%を0.1ポイント上回った。同省統計局は「国内経済は回復を続け、引き続き安定を維持している」と評価した。

2023年の主要経済指標をみると、固定資産投資は前年比4.0%増、うちハイテク産業が32.8%増と高い伸びを示した。一方で、不動産開発投資は26.1%減と落ち込みが続いている。社会消費品小売総額は8.8%増加した。

貿易総額は前年比3.1%減の7,659億6,000万元だった。国・地域別の貿易額をみると、同省最大の貿易相手であるEUは0.2%増の1,317億1,000万元で、全体の17.2%を占めた。そのほか、日本(901億2,000万元)、韓国(634億1,000万元)、ASEAN(595億4,000万元)、サウジアラビア(574億7,000万元)、米国(567億2,000万元)で4割以上を占めた。輸出額をみると、機械・電子製品は前年比4.6%増の1,839億元で、うち集積回路は2.8%増の229億3,000万元だった。また、輸出増加が特に目立つ3品目(リチウム電池、太陽電池、電気自動車)の合計輸出額が48.8%増の188億2,000万元となったほか、船舶が27.7%増の146億5,000万元と好調だった。なお、主要輸入品目はエネルギー製品と機械・電子製品だった。

一定規模以上の企業(注)による工業生産増加額(付加価値ベース)は前年比5.0%増で、うち装備製造業増加額は9.1%増となった。

(注)当該年の主な業務の売上高が2,000万元以上の工業企業。

(李穎)

(中国)

ビジネス短信 dffd53ed5ffe9734