山東省、新エネ車産業の発展計画を発表

(中国)

青島発

2024年01月29日

中国の山東省政府は1月8日、2023年12月26日に発表した「山東省新エネルギー自動車産業の質の高い発展行動計画」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますについて、記者会見を行った。

同計画では、2025年を期限として、6つの方面で発展目標を掲げた。

  1. 完成車の生産について、新エネルギー車の生産台数を約100万台、完成車の産業規模を約1,500億元(約3兆1,500億円、1元=約21円)とする。
  2. コア部品について、パワーエレクトロニクス、パワーバッテリーシステム、電気駆動システムなど6つの重点分野の産業規模を約800億元とする。
  3. 他の関連部品について、主要生産設備、高性能タイヤ、ハイエンドベアリング、軽量アルミなど7分野の関連産業規模を約2,000億元とする。
  4. 完成車の利用について、新エネ車の新車市場での普及率を約45%、保有台数を約240万台とする。
  5. 新エネ車とバッテリーのリサイクルなどの関連企業を約15社育成し、その産業規模を約100億元とする。
  6. 完成車やコア部品の研究開発・検査、物流、金融、メンテナンスなどの関連サービスのエコシステムを構築し、その関連産業規模を約600億元とする。

山東省発展改革委員会の崔霞二級巡視員は記者会見で、新エネ車の産業配置と充電インフラ建設について補足説明を行った。それによると、同省済南市と青島市の新エネ車生産台数は省全体の80%近くを占めている。また、2023年末までに公共充電スタンドと家庭用充電スタンドを含めた各種の充電インフラ設置台数は前年比2.5倍の54万1,000台に達した。

その上で、崔氏は、同省は今後次の3点に取り組んでいくとした。

  1. 両都市のスケール効果を拡大し、ブランドの強化・向上を図り、業界での主導的地位を引き続き固めていく。また、同省の水素燃料電池車の商業化発展の道筋を模索し、実証・普及の強化を進める。
  2. 正・負極材料、電解液、セパレーターなど4つの主要材料の省内での供給を強化し、リチウム電池製品のエコシステムを発展させる。また、自動車用チップや主要材料などの中核分野に集中するように企業を指導し、研究開発への投資を増やし、技術研究を強化する。
  3. 2025年までに同省の公共用と家庭用充電インフラ設置台数をそれぞれ18万台、90万台以上とする。

(董玥涵)

(中国)

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