ブリンケン米国務長官がイスラエル首脳らと会談

(米国、イスラエル、パレスチナ、南アフリカ共和国、トルコ、ギリシャ、ヨルダン、カタール、アラブ首長国連邦、サウジアラビア)

テルアビブ発

2024年01月11日

中東を歴訪中のアントニー・ブリンケン米国務長官は1月9日、イスラエルでアイザック・ヘルツォーク大統領やベンヤミン・ネタニヤフ首相らと会談した。

イスラエル大統領府外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、ヘルツォーク大統領は、南アフリカ共和国がイスラエルを大量虐殺の疑いで国際司法裁判所に提訴したことについて、「この主張ほど非道でばかげたものはない」と非難した。その上で、「われわれは国際司法裁判所に出廷し、国際人道法の本質的な権利の下で自衛権を行使するという立場を堂々と主張する」と述べた。

ブリンケン長官は「トルコ、ギリシャ、ヨルダン、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア(への訪問)から到着したばかりなので、各国の指導者から聞いたことを伝えたい」と述べた。

また、ブリンケン長官は、ネタニヤフ首相および戦争内閣の閣僚と会談した。米国務省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、ブリンケン長官とネタニヤフ首相は残りの全ての人質の解放を確保するための取り組みや、ガザ市民に届く人道支援のレベルを高めることの重要性について協議した。ブリンケン長官はさらに、パレスチナ国家の実現を含め、イスラエルとこの地域の恒久的かつ持続可能な平和を確保する必要性をあらためて強調した。

ブリンケン長官は、イスラエル首脳らとの一連の会談を終えた後に記者会見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを行った。ブリンケン長官は、今回の中東歴訪で会談した全ての国は、「長く続く暴力の連鎖を終わらせ、イスラエルの安全を確保する恒久的な解決策を支持する用意があると述べたが、それはパレスチナ国家への道筋を含む地域的なアプローチによってのみもたらされるものだと強調した」と述べた。その上で、「これを可能にするためには、イスラエルが、イスラエルと平和のうちに共存していこうとするパレスチナの指導者たちのパートナーにならなければならない」と指摘し、「イスラエルは、パレスチナ人の自らを効果的に統治する能力を損なうような手段をとることをやめなければならない」と述べた。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(中溝丘)

(米国、イスラエル、パレスチナ、南アフリカ共和国、トルコ、ギリシャ、ヨルダン、カタール、アラブ首長国連邦、サウジアラビア)

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