LGエレクトロニクス、2023年は過去最高の売上高を達成

(韓国)

ソウル発

2024年01月31日

LGエレクトロニクス(以下、LG)は1月25日、2023年第4四半期(10~12月)および2023年通年の業績(連結ベース)を発表した(添付資料表参照)。第4四半期の売上高は、前年同期比5.7%増の23兆1,041億ウォン(約2兆5,415億円、1ウォン=約0.11円)、営業利益は4.5倍の3,131億ウォンと、増収増益だった。2023年通年の売上高は、前年比0.9%増の84兆2,278億ウォン、営業利益は0.1%減の3兆5,491億ウォンだった。LGは第4四半期および通年の業績について、「第4四半期は大半の事業部門で第1~3四半期に比べ収益性が低下した。しかし、2023年通年の売上高は過去最高を更新した」と総括した。さらに、2023年通年の売上高が増加した要因として、生活家電事業と電装事業の売上高増加を挙げた。LG発表の2023年通年の事業部門別業績は次のとおり。

(1)H&A(ホーム・アプライアンス&エアー・ソリューション)事業本部(洗濯機、冷蔵庫、エアコンなど)

売上高は30兆1,395億ウォンと、8年連続で増加し、初の30兆ウォン台となった。家電にサブスクリプションなどの新たな事業モデルを導入したことや冷房・暖房・空調、部品などのBtoB部門の割合が拡大したことが売上高を牽引した。営業利益は前年と比べ77%増加し、2兆78億ウォンとなった。

(2)HE(ホーム・エンターテインメント)事業本部(テレビなど)

売上高は14兆2,328億ウォン、営業利益は3,624億ウォンとなった。webOS(注)プラットフォームを基盤とするコンテンツ・サービス事業が新規収益源として定着し、営業利益は前年に比べ大幅に増加した。売上高は、有機EL(OLED)テレビなどのプレミアム製品の需要がテレビ全体の需要に比べて回復が遅れたため、小幅に減少した。

(3)VS(ビークルコンポーネント・ソリューションズ)事業本部(自動車電装部品など)

売上高は10兆1,476億ウォン、営業利益は1,334億ウォンとなった。売上高は、業績公示を開始した2015年以後、8年連続で増加し、VS本部立ち上げから10年間で10兆ウォンを突破した。また、全社連結売上高に占める割合は12%に上昇した。

(4)BS(ビジネス・ソリューションズ)事業本部(モニター、ノートパソコンなど)

売上高5兆4,120億ウォン、営業損失417億ウォンとなった。売上高はIT需要の回復の遅れと主要企業の投資減少により、前年に比べ減少した。ロボット、EV(電気自動車)充電事業など、未来成長のための投資を拡大したことが、収益性に影響を及ぼした。

(注)webOSとは、アンドロイド、iOSのようなオペレーションシステム(基本ソフト)の1つで、現在、LGで開発および使用しているリナックス基盤のモバイル運営システムをいう。

(李海昌)

(韓国)

ビジネス短信 5db6d133de2e9df8