バンコク港にカスタムフリーゾーンが正式オープン

(タイ)

バンコク発

2024年01月15日

タイ港湾公社(PAT)は110日、バンコク都内を流れるチャオプラヤー川沿いの河川港のバンコク港(クロントイ港)に、新たなフリーゾーン「バンコク港フリーゾーン(BKPフリーゾーン)」を正式にオープンした。同港の税関管轄エリア(Customs Custody)に税関が管轄するカスタムフリーゾーンが設置されるのは初めて。バンコク港はタイ最大の港湾のレムチャバン港(タイ東部チョンブリ県)に次ぐ主要港で、同港を通じて輸出入される貨物にかかる物流の利便性向上が期待される。

写真 BKPフリーゾーンの開設式典には運輸副大臣らが出席(ジェトロ撮影)

BKPフリーゾーンの開設式典には運輸副大臣らが出席(ジェトロ撮影)

カスタムフリーゾーンでは、持ち込まれた貨物の輸入関税が免除されるメリットがある。PATによると、BKPフリーゾーンはバンコク港内に設置されているため、同港で荷揚げされた貨物が安全かつ迅速にフリーゾーン内へ搬送できる特長があるという。また、フリーゾーン内の保管物品を再輸出する場合も、時間がかからない点も強みだ。

写真 BKPフリーゾーンの区割り(ジェトロ撮影)

BKPフリーゾーンの区割り(ジェトロ撮影)

BKPフリーゾーンの所有者はPATとなっており、フリーゾーン・ライセンス供与先(運営エージェント)は地場企業のスペディション・シグマ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが担当する。面積は24,000平方メートルで、ゾーン内はエージェントエリア、カーゴセンター、クールルーム、ショールーム、税関事務所、コンテナヤードに分かれている。スペディション・シグマは貿易取引やバルク貨物の小分け、等級分け・仕分け、再包装、リ・ラベリング、貨物の統合、分割出庫などの活動をサポートする。貿易業者はBKPフリーゾーン内に2年間、貨物を保管することが可能だ。

写真 倉庫の外側、コンテナヤードの様子(ジェトロ撮影)

倉庫の外側、コンテナヤードの様子(ジェトロ撮影)

(北見創、シリンポーン・パックピンペット)

(タイ)

ビジネス短信 4d18e119940065ff