タミル・ナドゥ州、半導体・先端エレクトロニクス政策発表

(インド)

チェンナイ発

2024年01月15日

インドのタミル・ナドゥ(TN)州商工省は1月7日、戦略重点分野に位置づける産業政策「半導体および先端エレクトロニクス政策」を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。

半導体および先端エレクトロニクス分野は世界的に需要が急増しており、今後の需要増に対応するため、州政府は同分野への新規投資を積極的に促進する。今回発表した「半導体および先端エレクトロニクス政策」では、2021年発表の「TN州産業政策2021」(2021年2月22日記事参照)のサンライズセクターとして、半導体製造が優遇措置の対象となることを明確にした。また、先端エレクトロニクス分野への投資も、TN州産業政策2021と「TN州エレクトロニクスハードウエア製造政策2020PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」に基づくインセンティブの対象に組み入れた。

TN州政府はこうした措置を通じて、先端エレクトロニクス製造に有利なエコシステムを構築し、インド国内での付加価値生産額を高めるとともに、雇用創出機会を促進する考えだ。同政策は1月~2026年12月を対象期間とし、次の目標を設定している。

  1. 半導体および先端エレクトロニクス製造分野への投資誘致
  2. インセンティブの提供と産学連携を通じて半導体エコシステムの構築
  3. 2030年までにTN州がインドのエレクトロニクス輸出の40%に貢献
  4. 2030年までに20万人の熟練人材プールを創出

半導体への投資に対するインセンティブを受ける場合は、2024年1月1日以降のTN州内の新規拡張投資で、投資額20億ルピー(約34億円、1ルピー=約1.7円)と150人以上の雇用が条件となる。提供する優遇措置は、投資額(資本的支出:CAPEX)の50%の補助金、TN州に居住する技術系労働者1人当たり月1万ルピーの職業訓練金を1年間提供、試験・試作品製作については1,000万ルピーを上限に資本的支出の25%の補助金、地代はTN州産業振興公社(SIPCOT)の工業団地に進出する場合に最高50%の割引を提供する。印紙税や、電力税なども優遇措置の対象となる。

また、半導体製造には多量の水が必要で、その処理対応も必要になることから、環境保護を目指し、州内の電子廃棄物処理やリサイクル水のエコシステム構築にも触れ、持続可能性のあるリサイクルビジネスモデルを推進していくことも宣言している。

TN州はインド最大の製造業集積地域で、近年、携帯電話端末やエアコンをはじめとするエレクトロニクス関連分野への投資も増加している。今回の産業政策追加により、TN州が日系企業にとって、さらに魅力ある進出先となることが期待される。

(淺羽英樹)

(インド)

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