ユーロ債利息分6,870万ドルの支払いを実行

(ケニア)

ナイロビ発

2024年01月04日

ケニア財務省は12月28日、2024年6月末に償還期限を迎える20億ドルのユーロ債にかかる利息分6,870万ドル(108億ケニア・シリング相当)の支払いを期日どおりに行ったことを発表した。ユーロ債20億ドルの償還は利息分と合わせ、2024年6月末までに実行する方針で、1~3月に世界銀行、IMF、開発金融機関、パートナー国の支援を受けて、償還することとしている。ウィリアム・ルト大統領は11月9日に、ユーロ債の一部の2023年度中の前倒し償還を行う方針を表明していたが、その点については実現されなかった。

既にデフォルトに陥ったザンビア、ガーナ、エチオピアに続き、ケニアの財政状況も心配されているが、期日どおりの利息支払いによりデフォルト回避の方針を示したかたちだ。政府は財政健全化に向け、税収拡大と歳出削減に取り組み、11月27日にはケニア国営石油会社(NOCK)やケニア国際会議場(KICC)など国営企業11社の民営化計画が発表されている。

こうした政府の財政健全化の取り組みを受け、IMFは11月16日にケニアに対する約6億8,230万ドルの追加支援に合意した。世界銀行グループも11月に今後3年間で120億ドル規模の支援を行うと発表している。ケニア中央銀行が12月22日に発表したデータによると、ケニアの外貨準備高は徐々に減少傾向にあるものの、67億1,000万ドル(輸入の3.59カ月分)と十分な水準にある。

(佐藤丈治)

(ケニア)

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