産業財産庁、2024年アクションプランを公表

(ブラジル)

サンパウロ発

2024年01月10日

ブラジル産業財産庁(INPI)は12月29日、2024年アクションプランPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公表した。同アクションプランはINPIの2024年の業績目標と戦略的プログラム・プロジェクトを設定している。INPIは2024年、同アクションプランに沿った活動を行う。

2024年アクションプランは、INPIの戦略計画2023-2026PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に加え、ブラジルの知的財産国家戦略2023-2025のアクションプラン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、連邦政府の指針・目的・目標を定めた複数年計画(PPA)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、開発商工サービス省(MDIC)で策定中の「新産業化」戦略にも沿って策定されている。

2024年の業績目標には、特許出願の技術審査の決定期間を出願日から4.5年〔4.62年(2023年実績)〕、異議がない場合の商標登録出願の技術審査の決定期間を18カ月〔14カ月(2023年実績)〕とすることなど34の目標を設定している。戦略的プログラム・プロジェクトには、特許調査のアウトソーシング、人工知能(AI)を用いた商標登録、後天的識別力(注1)と非伝統的商標(注2)など48のプログラム・プロジェクトを挙げている。

また、同アクションプランでは、財政的・行政的独立性を確保することを目的としたINPIの組織体制の再設計に関する検討、知的財産権の出願手続の最適化・合理化に焦点を当てた産業財産法改正案の提示、知的財産権の付与・登録手続に適用されるAIソリューションの導入と新検索ソリューション「BuscaWeb」の開発など、INPIが優先してリソースを配分する15の優先課題の設定もしている。

(注1)後天的識別力とは、元来の標識は識別力を有しないものの、市場での使用を通じ、関連消費者にそれが商品などの出所の標識であると認識された商標の識別力のこと。

(注2)非伝統的商標とは、音や匂いといった、文字や図形、またはこれらの組合せからなる伝統的商標以外の商標のこと。

(安田勇太)

(ブラジル)

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