10月の輸出額が前年同月比10.4%減、輸入額は2.4%減

(インドネシア)

ジャカルタ発

2023年12月04日

インドネシア中央統計庁(BPS)が11月15日に発表した輸出入のデータによると、10月の輸出額は前年同月比10.43%減の221億4,840万ドル、輸入額は2.42%減の186億7,280万ドルだった。前月比では輸出額は6.76%増、輸入額は7.68%増となった。貿易収支は34億7,560万ドルの貿易黒字となり、42カ月連続で黒字を維持した(添付資料表参照)。

10月の輸出の内訳をみると、石油・ガスが前月比で2.38%減、非石油・ガスが7.42%増となった。輸出全体の9割超を占める非石油・ガスの内訳をみると、鉱物性燃料が24.61%増の34億860万ドル、動植物性油脂が4.71%増の24億3,380万ドル、鉄鋼が5.76%増の24億4,890万ドルの順となった。

輸入では、石油・ガスが前月比で3.66%減だった一方、非石油・ガスは10.37%増となった。非石油・ガスの内訳をみると、機械類・輸送用機器が11.19%増の29億230万ドル、電気機器が21.06%増の22億2,300万ドル、鉄鋼が5.30%減の8億4,900万ドルだった。

10月の非石油・ガスの相手国別の輸出額は、中国が57億8,140万ドル(前月比11.96%増)、インド18億7,360万ドル(24.91%増)、米国18億2,480万ドル(0.51%減)となった。相手国別の輸入額は、中国が53億5,360万ドル(8.09%増)、日本15億5,960万ドル(28.87%増)、タイ8億4,060万ドル(10.71%増)と続いた。

10月単月の貿易収支をみると、インドとの貿易収支が14億5,570万ドルと最大の黒字で、米国が11億1,710万ドル、中国が4億2,780万ドルの黒字と続いた。一方、オーストラリアとの貿易収支がマイナス4億790万ドルと最大の赤字になった。

インドネシア戦略国際問題研究所(CSIS)のシニアリサーチャーのファジャル・ヒラワン氏は「10月の輸出入の減少は、紛争によるサプライチェーンの混乱や経済後退に伴う需要の低迷など、世界経済の減速が要因。しかし、国内家計消費は引き続き堅調で、貿易額の減少は国内経済に大きく影響しないだろう」との見方を示している(「テンポ」11月16日)。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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