サウジアラビアETF、香港証券取引所に上場

(香港、サウジアラビア)

香港発

2023年12月07日

香港証券取引所(HKEX)は11月29日、サウジアラビア株式に連動する上場投資信託(ETF)がHKEXに新規上場したと発表した。HKEXによると、アジア太平洋地域で初めてのサウジアラビア株式に連動するETFとなる。香港ドル建て(銘柄コード:2830)ETFと人民元建て(同:82830)ETFがそれぞれHKEXに上場し、香港での運用会社は南方東英資産管理(CSOPアセットマネジメント)が担当する。

HKEXの姚嘉仁(ウィルフレッド・ユー)共同最高執行責任者(COO)兼株式証券部長はHKEXの役割について、「ETFを介してサウジアラビアの資本市場に直接アクセスする機会を投資家に提供する」と示し、「上場する商品と投資機会の多様化を図る」と強調した。

同日開催されたETF上場セレモニーで、陳茂波(ポール・チャン)財政長官は、今回のETF上場は「『一帯一路』に沿った金融市場のコネクティビティーのランドマークになるに違いない」と述べた。2022年12月の第1回中国・湾岸協力会議(GCC)サミットで、習近平国家主席が「金融・投資協力の新たな進展」の重要性を述べ、中国とサウジアラビアが貿易、投資、エネルギー協力などさまざまな分野で、多面的で緊密な関係を育んできたことについて言及した。また、世界と中国を結ぶ「スーパーコネクター」や、資金移動の重要なゲートウエーとしての香港を強調した。

(松浦広子)

(香港、サウジアラビア)

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