スイス最大の食品関連展示会「IGEHO」、4年ぶりに開催

(スイス)

ジュネーブ発

2023年12月04日

スイスのバーゼルで111822日、ホテル・ケータリング・フードサービス関連の展示会「IGEHO」が開催された。食品関連の展示会としてスイス最大規模を誇る。隔年で開催されており、今回は新型コロナウイルス禍を経て4年ぶりの開催となった。12カ国から400以上の企業・団体が出展し、うち8割がスイスからの出展だった。5日間で48,500人以上の業界関係者が来場した。

ホスピタリティー産業向けの展示会であることから、ビュッフェやケータリングなどで提供する軽食やピザ、パン、スイーツ、アルコール飲料などの存在感が大きく、会場全体の3分の1を占めた。そのほか、コーヒーマシンなどの関連機械や業務用調理器具、食器洗浄機、ソフトウエアツール、家具、食器など、ホスピタリティー産業に係るさまざまな製品が展示された。

写真 試食・試飲でにぎわう会場(ジェトロ撮影)

試食・試飲でにぎわう会場(ジェトロ撮影)

2019年にスイスで設立されたフードテックのスタートアップで、植物由来の代替肉を製造・販売する「Planted Foods」のブースでは、2024年の販売が予定される黄色エンドウ豆などを原料としたビーガンステーキ肉の試食を提供し、人だかりができていた。同社はスイスのスタートアップ上位100社ランキングで2021年に首位に立ち、その後も2位にランクインしている(2021年9月22日記事参照2023年9月15日記事参照)。

写真 終日にぎわうPlanted Foodsのブース(ジェトロ撮影)

終日にぎわうPlanted Foodsのブース(ジェトロ撮影)

ジェトロは招待バイヤー専用のオンラインカタログ「Japan Street」(注)の広報のため、14年ぶりに出展した。Japan Streetに掲載されている1113種類の日本食品を展示、試食・試飲提供した。ゆずジンジャーエールやゆずみそなどのゆず関連商品や、砂糖不使用のペットボトル入りの茶が特に好評だった。日本食品に特化した出展者はジェトロのみだったことから、日本食材に関心の高いシェフや、ホテル・レストラン関係者、ディストリビューター、レストランで実習中の学生など、5日間で695人の幅広い分野の来場者がブースを訪れた。会期中の最初の平日だった月曜日は会場が最もにぎわい、土日の来場者は出展者の招待客やその家族などが多かった。

写真 ジェトロのJapan Street広報ブース(ジェトロ撮影)

ジェトロのJapan Street広報ブース(ジェトロ撮影)

(注)Japan Streetは、ジェトロが招待した海外バイヤー(海外に販路を持つ国内のバイヤーを含む)専用のBtoBのオンラインカタログサイト。

(深谷薫、杉山希実)

(スイス)

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