広東省東莞市、グローバル投資誘致大会を開催

(中国)

広州発

2023年12月15日

中国の広東省東莞市政府は12月6日、「2023東莞グローバル投資誘致大会」を開催した。東莞市の肖亜非市委書記、呂成蹊市委副書記兼市長、広東省商務庁の朱小軍副庁長をはじめ、東莞進出企業、投資会社などから1,000人ほどが出席した。

肖市委書記は冒頭のあいさつで、「現在の東莞市はこれまで以上に企業誘致を重視している。半導体および集積回路、新エネルギー、デジタル経済、バイオ医薬、ハイエンド装備製造、現代ハイエンドサービス業など6大重点産業分野に焦点を当て企業誘致を進め、特定の資金と土地をもって支援する」と述べた。

資金と土地関連の取り組みについては、呂市委副書記兼市長より紹介された。資金については、本大会で合計2,000億元(約4兆円、1元=約20円)に上る「高品質発展ファンド」の正式な始動が発表された。同ファンドは、「企業誘致特別ファンド」「産業転換発展ファンド」「イノベーション創業ファンド」「産業投資ファンド」「戦略的新興産業誘導ファンド」「都市発展ファンド」の6つから構成される。企業の創業期から成熟期まで全事業のライフサイクルに合わせた資金支援が可能だとしている。土地については、総面積1万2,000ムー(1ムー=6万6,700平方メートル)、計45カ所の空き地が発表された。

他方で、東莞市は長年、土地の供給問題に直面していた。全市の6割程度の鎮(日本でいうところの町)が500ムー以上の空き地を供給できず、大型プロジェクトへの対応が課題となっていた(「21世紀経済報道」11月10日)。

なお、大会当日は次世代情報技術、ハイエンド設備製造、新エネルギー、デジタル経済などの分野計359件の産業プロジェクトが締結され、投資総額は2,180億元に上った。

(汪涵芷)

(中国)

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