イオンモール中国、地域貢献プロジェクトの全国大会を開催

(中国、日本)

北京発

2023年12月20日

イオンモール(中国)投資(以下、イオンモール中国)は、12月11日に北京市で「2023年究極のローカライズ企画全国大会」を開催した。全国22のモール、5エリアの省本部および中国本部の社員が、地域に根ざした店舗経営を目指し、地域の課題解決や魅力向上に取り組む企画を検討、各エリアで企画コンペを開催し、そのうち決勝に進んだ14のチームが地域貢献プロジェクトについての紹介プレゼンを行った。

大会開催に先立ち、イオンモール中国の橋本達也董事総経理は「イオングループは、『小売業は地域産業』との理念を継承し取り組みを行ってきた。イオンモールとしてこの大会を機にこうした取り組みを表に出していくことは、企業価値創造の上でも意義があること」と大会実施の目的について語った。

大会に参加した各モールの代表者は、地域特産品の販促や農業従事者支援、障がい者や自閉症児への支援活動、社区の運動会などスポーツの促進や健康診断などの健康促進、若者の就業支援、動物保護に向けた取り組み、子供向け安全教育の促進、方言と地域文化の継承、農村部女性に対するワークショップによる支援、地元の湿地保護などに関する取り組みの状況と今後の展開などについて紹介するプレゼンを行った。

それぞれのプレゼン内容については、取り組みの独自性と継続性、地域課題解決への寄与度、ブランディングやESG(環境・社会・ガバナンス)経営に対しての寄与、費用対効果などの面から、ジェトロをはじめ複数の機関の外部審査員やイオンモール本社のESG推進グループなどから成る審査団が審査を行い、2023年度のベスト3プロジェクトを選出した。

審査の結果、湖北省本部運営部による「青春創業大会-ライブコマースで農業に助力」と題したプロジェクトが1位に選出された。湖北省本部運営部は、2022年の大会で「学生企業家大会」のテーマで2位の評価を得ていたが、前年の取り組みを継続しつつさらに進化させた点などが評価された。

審査員として参加した、MUFGバンク(中国)中国調査室の李博室長は、大会の講評で「今年は日中平和友好条約締結45周年。日中友好促進の観点からも各モールが所在地域の課題を解決し、地域と融合し成長していくことを期待したい」とコメントを述べた。

同じく審査員として参加した、国家級経済技術開発区グリーン発展連盟の胡若絲公共事務総監は「ブランド力向上にはこうした取り組みを継続することが重要。こうした企画を通じイオンモールの従業員満足度が向上することも期待したい」とコメントした。

本大会が全中国で開催されるのは2023年度で2回目となる。イオンモールは今後も同様の取り組みを継続して行っていく予定としている。

(草場歩)

(中国、日本)

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