台湾の東北観光イベントでホタテなど日本産水産物をPR

(台湾)

調査部中国北アジア課

2023年12月15日

台湾最大級の東北PRイベント「日本東北遊楽日」が12910日、(一社)東北観光推進機構により台北市内の華山1914文創意産業園区で開催された。主催者によると、初日の来場者数は約45,000人、2日目が約48,000人で、2日間で前年比約20%増となる9万人以上が会場を訪れた。

ジェトロは、日本台湾交流協会台北事務所と協力して「新鮮美味!日本海鮮祭」ブースを屋外の会場に設置し、日本産水産物の魅力をPRするイベントを開催した。屋台風のブースでは、台湾のシェフが日本産ホタテやウニを使用して調理した、うどんやチャーハンといったスペシャルメニューが限定で100人分提供され、多くの人が列を作った。また、提供したホタテは加熱後も粒が大きく、多くの来場者がブース前で、ホタテを手に持って記念撮影をするなど、関心も高かった。

加えて、会場訪れた多くの台湾メディアや、著名な日本人のインフルエンサーによるライブ配信を通じて、日本産海産物の新鮮さとおいしさを大いにPRした。

なお、初日には、ジェトロは福島事務所の渡邊博美会長(福島商工会議所会頭)が同東北イベントの開幕式に出席し、福島ブースを視察した。郡山市のブースでは、同市の魅力と一緒に地元名産のどら焼きを紹介し、特にあんバター味が人気だった。出展者からは、「多くの来場者で会場内は熱気にあふれており、地元PRに手応えを感じた」との声が聞かれた。

日本の農林水産省が47日に発表した「農林水産物輸出入概況2022年」によると、2022年の日本から台湾への農林水産物・食品輸出額は1,489億円(前年比19.6%増)で、国・地域別では中国、香港、米国に次いで4位となっており、そのうち、日本から台湾へのホタテ貝の輸出額は112億円で品目別で3位だ。ジェトロは今後も、日本台湾交流協会と連携して、日本産水産物の台湾への輸出拡大に向けた各種イベントを実施していく予定だ。

写真 台湾のシェフによる実演(ジェトロ撮影)

台湾のシェフによる実演(ジェトロ撮影)

写真 著名YouTuberによるライブ配信(ジェトロ撮影)

著名YouTuberによるライブ配信(ジェトロ撮影)

写真 ホタテを求めて並ぶ人の列(ジェトロ撮影)

ホタテを求めて並ぶ人の列(ジェトロ撮影)

(有田雄子)

(台湾)

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