第3四半期の実質GDP成長率は前期比1.5%

(ポーランド)

ワルシャワ発

2023年12月11日

ポーランド中央統計局(GUS)は11月30日、2023年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率(季節調整済み)が前期比1.5%だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料表参照)。2023年第1四半期(1~3月)以降で最大の伸び率となった。なお、前年同期比では第1~2四半期のマイナスから回復し、0.6%とプラスに転じた。

需要項目別にみると、国内需要は前期比0.8%減で、前期の0.3%増からマイナスに転じた。うち最終消費支出が2.0%増で、3四半期連続で堅調な伸びを続けている。政府消費支出は前期に続き1.0%増だったが、個人消費は2.3%増でGDP成長率の押し上げに貢献した。総資本形成は10.6%減で、前期の1.2%減から減少幅を拡大した。なお、輸出と輸入は4期連続で不振が続いており、それぞれ6.2%減、13.9%減となり、2022年第4四半期以降で最大の減少幅を記録した。

産業別でみると、流通・自動車修理は前期比5.6%増で、最大の伸び率となった。製造業は2022年第4四半期から続いたマイナス成長から脱し、0.9%増とプラスに転じた。建設業は0.4%増と、わずかに伸びた。一方、運輸倉庫業は0.3%減で前期に引き続きマイナス成長となり、宿泊業・飲食業は0.4%減と落ち込んだ。

ポーランドの大手銀行PKO銀行のエコノミストは、第3四半期のGDP成長は次の四半期に予想される一層の回復の兆しとみている。インフレ率の大幅な低下と低失業率などにより、実質所得が上昇し、個人消費が回復して経済成長を牽引するとした。

また、GUSは11月30日、2023年11月の消費者物価指数(CPI)上昇率を前年同月比6.5%(速報値)と発表、これは2022年1月以来の低い水準となった。

(ニーナ・ルッベ)

(ポーランド)

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