デュッセルドルフで鹿児島県産品のプロモーションイベント開催

(ドイツ、鹿児島)

ベルリン発

2023年12月05日

ドイツ・デュッセルドルフの調理学校「Kochschule Düsseldorf Sven Strenger」において1113日、鹿児島県の主催による「鹿児島のうまみ文化とテロワールの理解を促し、実際に調理した食品を試食するPRイベント」が行われた。

鹿児島県商工労働水産部の平林孝之部長は、あいさつの中で「県のPRキャッチコピー『南の宝箱」のとおり、鹿児島にはたくさんの素晴らしい食材がある。2022年の全国和牛能力共進会で『和牛日本一』に輝いた鹿児島黒牛、黒豚、日本茶、生産量日本一を誇るブリなどの水産物、蔵元数・銘柄数日本一の焼酎などを、今後は世界にも広めていきたい」と言及した。

続いて、源麹研究所の山元文晴氏が麹(こうじ)を使った味噌(みそ)、醤油(しょうゆ)、黒酢、焼酎の製造方法について、また麹によって旨(うま)味や甘味が発生するメカニズムについて解説した。

写真 山元氏による麹のセミナー(ジェトロ撮影)

山元氏による麹のセミナー(ジェトロ撮影)

次に、ドイツ・ディープホルツで、20年以上前から鹿児島県産のオーガニック緑茶・抹茶に注目し、輸入販売を行う「KEIKO外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を運営するマルクス・ハステンプフルク氏により、さまざまな茶の説明のほか、抹茶・ほうじ茶を使った菓子や茶の試飲が行われた。ハステンプフルク氏は「地元の音楽イベントで抹茶カフェ屋台を出店し、抹茶ラテや抹茶を使ったオリジナルカクテルを販売したところ、若者に非常に人気があった。まだドイツでは、一般的に日本茶の種類やクオリティーに関する認知度が低いため、今後、レストランへの高品質な日本茶の導入や、カクテルとしての新しい飲み方の提案など、日本茶の認知度向上の取り組みにはさまざまな可能性がある」とコメント。

写真 ハステンプフルク氏による様々な茶の説明(ジェトロ撮影)

ハステンプフルク氏による様々な茶の説明(ジェトロ撮影)

また、デュッセルドルフを中心に複数のレストランを運営する企業、ブリックニーヨーロッパの久野裕之総料理長による、鹿児島県産の麦味噌に漬けた和牛とブリのデモンストレーション調理と試食も行われた。久野氏は「ドイツ産の牛肉と比べて、和牛は臭みが全くなく脂部分もおいしいのが特徴。味噌に漬けることで、元々柔らかい和牛がさらに柔らかくなり旨味も増す」「ブリもこちらで流通しているオランダ産のものと比べて、鹿児島県産は変色しにくく旨味が強い」と語っていた。

写真 久野氏による和牛とブリの調理(ジェトロ撮影)

久野氏による和牛とブリの調理(ジェトロ撮影)

(西村明子、小菅宏幸)

(ドイツ、鹿児島)

ビジネス短信 7a19aa3e0e7240d5