サウジアラビア、中国と60件以上の覚書や契約を締結、RHQライセンス9件付与

(サウジアラビア、中国)

リヤド発

2023年12月14日

中国・サウジアラビア投資会議が12月12日、北京市で開催された。同会議ではエネルギー、観光、金融、インフラなどの各分野で総額250億ドル以上(注)、60以上の覚書や契約が締結された。

同会議には、サウジアラビアのハーリド・ビン・アブドゥルアジーズ・アール・ファーレフ投資相、中国の李飛商務部副部長など両国の政府・企業関係者ら約1,200人が出席。サウジアラビアからは、サウジアラムコ、サウジアラビア基礎産業公社(SABIC)、アクワ・パワー(ACWA Power)などの大手企業が参加した。

サウジアラビア国営通信社(SPA)やサウジアラビア政府は、今回の投資に関する契約の内容詳細を明らかにしていないが、報道機関によると、次の覚書や契約が締結された。

主な覚書・契約は次のとおり。

  • サウジアラビアeスポーツ連盟と中国のeスポーツイベント運営会社英雄体育管理(VSPO)が、eスポーツへの参加、協力、促進のための85億ドル規模の契約を締結。
  • サウジアラビアのアジュラン&ブラザーズ・ホールディングと中国の東華能源(オリエンタル・エナジー)が、製造分野での協力に関する75億ドルの契約を締結。
  • サウジアラビアの住宅プレハブ製造会社グローホーム(GroHome)と中国土木工程集団が、サウジアラビア国内でのプレハブ工場の建設・運営のための3億5,000万ドルの契約を締結。
  • サウジアラビア投資省と中国中車(CRRC)が、サウジアラビアの再生可能エネルギーと持続可能な輸送プロジェクトで協力、20億ドルの契約を締結。
  • アクワ・パワーと多くの中国企業が、太陽エネルギー、グリーン水素、海水プロジェクトに関する多数のプロジェクト契約を締結。
  • サウジアラビアのユナイテッド・モーターズ・グループと中国のコネクテッドカー・サービスを手掛けるバンマ・インフォメーション・テクノロジー(Banma Information Technology)が、共同開発を行う契約を締結。
  • サウジアラビア証券取引所と中国深セン証券交易所との共同上場と各種サービスにおける協力についての契約を締結。
  • 華為技術(ファーウェイ)、ダーファ、中国鉄建股份(CRCC)、中国通信服務(チャイナ・コミュニケーション・サービス)、中国港湾工程(CHEC)、中国土木工程集団、華大基因(BGI)、ニュークテック(Nuctech)、アイマイル(iMile)の9社への地域統括会社(RHQ)(2022年10月24日記事参照)ライセンス付与。

(注)覚書や契約の総額は265億ドルとの発表もあり、12月12日時点で最終的な総額は不明。

(林憲忠)

(サウジアラビア、中国)

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