カナダのDMZとジェトロ、学生起業家向けピッチイベント「J-Hatch」開催

(日本、カナダ)

イノベーション部スタートアップ課

2023年12月07日

ジェトロは11月15日、日本の学生起業家を対象に、カナダのインキュベーター大手DMZ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますとピッチイベントを開催した。ジェトロはグローバルに活躍する起業家の輩出を目的に「J-StarX(グローバルイノベーター創出プログラム)」を7月に立ち上げており、同プログラムの修了生(アルムナイ)を対象としたイベント「J-Hatch」の一環としてピッチイベントを開催。4度目となる今回は約20人の学生起業家が参加した。

第1部では、学生起業家4人によるピッチが行われた。海外展開を前提にしたピッチが繰り広げられ、接戦の末、イキガイケアの藤戸美妃最高経営責任者(CEO)が優勝した。

同社は1人鍋キットとオンライン食卓コミュニティーで世界中のシニアの健康と課題を解決する「SOUP WITH FRIENDS」を展開予定。DMZから賞品として、同社のアクセラレーションプログラム「YYZ」とカナダ・トロントで開催されるスタートアップカンファレンス「Collision2024」への参加権、渡航と宿泊費の補助として4,000カナダ・ドル(約43万6,000円、1カナダ・ドル=約109円)が贈呈された。

第2部では、DMZのグローバル・プログラム・スペシャリストの並木由美子氏によるピッチに関する講座が行われた。グローバルなスタートアップコミュニティーに効果的に伝わるピッチの方法や、ピッチの各パートで意識すべきことがテーマとなった。特に「投資家や潜在顧客が幾つものピッチを見た後に、あなたのピッチを覚えていられるか」というトピックには、多くの学生が注目していた。並木氏は「クロージングでは新しい情報を出さず、覚えてもらいたい3つのことを繰り返すべき」などと、具体的なアドバイスを述べた。

写真 並木氏による講座の様子(ジェトロ撮影)

並木氏による講座の様子(ジェトロ撮影)

イベントの最後にはネットワーキングが開かれた。グローバル展開を見据えた学生起業家同士が交流を深めたほか、学生起業家からDMZへ質問を行う姿もみられた。

(蓮井拓摩)

(日本、カナダ)

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