第3四半期の港湾貨物取扱量、前年同期比8.2%減

(香港)

香港発

2023年12月14日

香港特別行政区政府統計処は12月4日、2023年第3四半期(7~9月)の港湾貨物取扱量を前年同期比8.2%減の4,530万5,000トンと発表した。内訳をみると(添付資料図参照)、香港に到着した入港貨物量は5.9%減の2,888万3,000トン(うち輸入1.4%増、積み替え13.4%減)、そのうち海上貨物(注1)は10.7%減の1,934万5,000トン、河川貨物(注2)は5.4%増の953万8,000トンだった。また、香港から出発した出港貨物量は11.9%減の1,642万1,000トン(うち輸出12.0%減、積み替え11.9%減)、そのうち海上貨物は14.3%減の999万3,000トン、河川貨物は7.8%減の642万9,000トンだった。

2023年第3四半期(7~9月)の入港貨物のうち、最大の仕出し地の中国大陸が4.4%増(海上貨物2.8%増、河川貨物5.1%増)、シンガポールが6.9%増と前年同期比でプラスになった。一方、韓国28.2%減、日本26.1%減、ベトナム22.9%減、米国22.7%減、台湾15.4%減が2桁減となるなど、主要国・地域で軒並み減少した。出港貨物では、最大の仕向け地の中国大陸が9.8%減(海上14.0%減、河川7.9%減)だったほか、台湾32.6%減、米国28.4%減、韓国28.2%減、日本25.0%減、ベトナム21.6%減などで大きく落ち込んだ。

品目別でみると、入港貨物で増加率が大きかったのは石油・石油製品・関連素材(21.9%増)、減少率が大きかったのは機械(16.3%減)だった。出港貨物では石・砂・砂利(12.0%増)が増加した以外は、機械(19.9%減)、主に食用とする動物およびその製品(16.3%減)、パルプ・古紙(15.2%減)、合成樹脂・プラスチック材料(11.9%減)など、主要品目で軒並み2桁減となった。

第3四半期のコンテナ取扱量(空コンテナを含む)は前年同期比12.8%減の366万8,000TEU(1TEU=20フィートコンテナ換算)だった。内訳をみると、積載コンテナのうち、入港貨物は14.9%減の154万9,000TEU〔うち輸入42万2,000TEU(22.1%減)、積み替え112万7,000TEU(11.8%減)〕、出港貨物は12.5%減の134万8,000TEU〔うち輸出28万8,000TEU(14.0%減)、積み替え105万9,000TEU(12.1%減)〕だった。空コンテナは9.1%減の72万2,000TEU〔うち到着39万5,000TEU(5.3%増)、出発37万6,000TEU(20.5%減)〕だった。

(注1)内陸水運の範囲を超えて航行する船舶により輸送される貨物。内陸水運とは、珠江、大鵬湾、マカオを含む香港付近の水域、香港付近の水域からアクセス可能な広東省、広西チワン族自治区のその他の内陸水路での輸送。

(注2)内陸水運の範囲内でのみ航行する船舶により輸送される貨物。

(山口雅史)

(香港)

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