インドの日本酒輸入再開に向けたGI登録、審査終え異議申し立て開始

(インド、日本)

ニューデリー発

2023年12月25日

インドで日本酒の輸入を再開するための地理的表示(GI)の登録に向け、商工省によるヒアリングや審査が終了し、第三者からの異議申し立てが2024年3月末まで行われている。

日本酒の輸入が停止されたのは、インド食品安全基準局(FSSAI)が2020年の制度変更PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で、インドの食品規格に当てはまらない食品〔規格外食品(proprietary food)〕の輸入に当たり、ISO17025に準拠した分析証明書の添付を義務付けたためだ。日本酒は規格外食品に該当し、この分析証明書が必要となった。しかし、FSSAIが求める分析条件下で日本酒の証明書発行に対応できる機関は日本国内に存在せず、日本酒の輸入が事実上停止している。

在インド日本大使館は日本の国税庁と連携してFSSAIと交渉を行い、インド国内で「日本酒」のGIPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の登録を行うことで、当該規制の対象外とすることに合意している(2023年1月10日記事参照)。

GI登録手続きは、インド商工省によるヒアリングや審査がいったん終了し、第三者からの異議申し立てを受け付けることを11月30日付で官報に公告した(インド商工省による官報公示サイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、第186号)。

登録申請のステータスは、商工省GI登録のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで第三者が確認することができる。異議申し立ての受け付け期間は2024年3月末までで、同年4月以降に登録が行われる見通しだ。

(川崎宏希)

(インド、日本)

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